レンタルDVD鑑賞日記その162。

 というわけで、昨日2話だけ観て止め、後半5話を本日一気呵成に鑑賞しました。

 第11巻冒頭2話はなぎさの恋愛話の一区切り、ああいう娘なので結局踏ん切りはつかないままなのですし、決着もしていないのですが、とりあえず想いの丈は表現出来たので、それなりにカタルシスはありました。

 そして第43話からはクライマックス。冬休み中の出来事でひかりを揺さぶると、第44話での失踪以降はほぼひと続きです。この途切れないテンションの高さはちょっと異様ですらありました。

 ただ、やっぱり、というか、どうも魅力的な要素を活かし切れていない感がありました。ひかりの逡巡はそのまま終盤でプリキュアたちが追い込まれる苦境に繋がっているのですが、しかしこの話の流れだと、同じことはジャアクキング側にも起こり得たはず。そこをスルーして、ひたすら根性論に終始してしまったのは残念。いや、それはそれでカタルシスはあるんですが、もう少し描写を抽出しても良かったのではないかと思うのです。そうすれば、あのエピローグも自然に演出できたのではないでしょうか。大人は理解出来るけど、最後のあの子の登場は、子供のほうが納得しにくい気がする。

 しかしそういう嫌味を圧倒するくらい、最終回は絵のクオリティが尋常でなく高かった。これまでの高水準と感じていた回も、あの程度だったのかしら、と疑問を抱くぐらいの完成度。第2期に力を傾けていたせいか、最終回のわりにどうも不満の多い仕上がりだった前期の雪辱を果たすぐらいの勢いで、基本的にこのシリーズは作業の傍ら鑑賞しているのですが、ここだけは手を止めて全力で見入ってしまったほどです。細かい破綻はあっても、台詞や描写の端々に、2年間築きあげてきたものの気配を濃密に漂わせたシナリオもいい。

 まだ『Splash Star』はMXテレビの再放送で鑑賞している途中なので何とも言えませんが、最終回のカタルシスは今のところこのシリーズが一番大きい、と思います。『Max Heart』に入って、正直中盤はだれた印象があったのですが、それもこの結末で帳消しに出来るくらい。

 さあ、プリキュアシリーズ完全攻略まで、残すところは『Max Heart 2』と『Splash Star』の劇場版2本のみ。

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