どうやらプログレだったらしい。

 忙しさでなかなかDVDを観られない時期があったせいで、月額レンタルの枠がやたらとあまってしまっていました。それをなるべく早く消化するため、リストに気になったCD類を追加、それが手許に届いたときはさっさと取り込み、翌日には返送するようにしていました。

 そのために、ほんとーにちょっとだけ気になった曲やアーティストのCDを手当たり次第に借りてました。ハマらなければそれっきり、ですが、ツボに入ったものはレンタルだけでけっこう揃えてしまっている。

 最近レンタルでかなり重宝したのは、エリック・クラプトンとイエス。前者はこのあいだドキュメンタリーを観て、初期からきちんと聴いてみたくなったからですが、後者は名前こそ知っていたけれどきちんと聴いたことがない、という理由から初期の作品を順番に聴いて、どんどんハマってしまった。

 とりわけインパクトが強かったのは5枚目のアルバム『危機』に収録された“Siberian Khatru”です。「ずっとこういうのが欲しかったんだ!」というレベルでツボに入ってしまった。何度も何度も繰り返し聴いて、既にiTunesでの再生回数はトップになってたりします。

 そこからも引き続き、借りられるだけ様々なアルバムを借りているのですが、世評通りと言うべきか、だんだんと微妙な印象になってきた。メンバーチェンジを繰り返し、曲想がどんどんポップ寄りになっていって、“Siberian Khatru”や“Roundabout”のような多彩な変化と趣向が薄れてしまった。ときどき実験性が蘇るけど、どうも物足りない。

 そしていよいよ借りるものがなくなってきて、またぞろ気になったものにちょこちょこ手を出していたのですが、ここに来てまた当たりに巡り会った、かも知れません。

 こんどはキング・クリムゾンを聴いてます。

 ……そもそも、そういう傾向が自分にはあるんだろう、とは思ってたんです。私の音楽遍歴では原点に近いところにいるTHE ALFEEの曲でも好きなのはハードなものかプログレ寄りの曲でしたし、パット・メセニーに傾倒したのもジャズとしての即興性よりも計算に基づいた構成と変化の広がりに惹かれたからでした。

 実のところまだ第1作『クリムゾン・キングの宮殿』の序盤を聴いているところですが、1曲目“21st Century Schizoid Man”だけで「これだー!」という気分になってます。たぶんしばらくこればっかり借り続けることになると思う。

 ……とは言い条、もうほぼ枠は消化しきっていて、慌てて借りると瞬く間に枠がなくなる、くらいの数になっている。まあ、焦らず追っていくつもりです――ていうかこのバンドも1枚目で最初の構成は崩壊してるから、このあともずっと私の好みに合うかは未知数だし……。

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