私の暮らしているところは、お彼岸になるとひとが溢れる。自動車はおろか、自転車でも出かけづらい状態なので、我が家は基本的には出かけません。しかしきょうは、取り壊す家から資源ゴミだけ持ってくるため、少し早い時間に母の運転で車を出しました。向こうでの回収日に資源ゴミを出すのは無理なので、どーしてもこっちに置いておきたかったのです。
帰宅してから日課の『Fit Boxing 2』を済ませ、昼食と仮眠を経て、夕方から自宅にて映画鑑賞を敢行……ただしきょうは、何を観るかまったく決めてなかった。配信サイトでチェックしておいた作品をひととおり眺めるも、きょうの気分にはいまいちしっくり来ないものばかり。だいぶ思案したあげく、Netflixにて、まさに本日配信が始まったばかりのホラー映画を発見、ちょっと気になったので、これを観てしまうことに。少しスタートが遅くなっていたのですが、尺も1時間半足らず、と非常に手頃だったのも決め手でした。
鑑賞したのは台湾産ホラー、廃墟となった病院で交霊術を行おうとしたひとびとが恐怖に見舞われるさまを描く『杏林医院』(Netflix配信)。
雰囲気はあるし、あるアイディアとその大まかな構造自体はなかなか面白いんですが、しかし全体に筋道が立ってない。導入はいいとしても、怪奇現象が始まってからの登場人物の行動があらかた不自然なのです。急に過去の出来事を追体験してるのになんで普通に受け入れてるのか。悪霊がいる、と解ってる廃墟で消えたひとをなんでほったらかしたり、わざわざ単独行動を取ったりするのか。クライマックスで明かされる事実にしても、趣向としては面白いんですが、伏線の張り方が雑で衝撃に達してない。
音響も駆使した雰囲気作りは基本的に買いたいけど、最終的に猫騙しスタイルが決め手になってしまうやり口も個人的にはあまり好かない。評価したい点も多いけど、なんとか怖くしよう、という意識が勝つあまり、ただただ歪になってしまった作品、という印象でした。ほんとに、細かいところは悪くないんだけど、なんでこんなに雑然としてしまったのか。
それにしてもこの邦題、なんと読むのが正しいのか。見出しに書いたように、日本人としては“きょうりんいいん”と読みたいところですが、劇中では固有名詞のところを“しんいん”と読んでいるっぽい。だとすれば、邦題も“しんいんいいん”と読むのが適当な気もしますが……どうも心許ない。Netflixはこのへん、ちゃんと振り仮名を提示して欲しいです。
そろそろ2週間、映画館に足を運んでません。さすがに我慢の限界なので、来週はなんか観てきます。必ず。必ず。
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[…] 原題:“杏林醫院” / 監督、撮影&製作総指揮:ブロディ・チュー / 脚本:ブロディ・チュー、チャン・ヤオシェン / […]