愛があれば痩せられる……？［レンタルDVD鑑賞日記その737］

　今週は映画館通いが多かったので、土曜日はお出かけせず、自宅で月額レンタルのDVDを観てました……けっきょく映画鑑賞である。ジョニー・トー＆ワイ・カーファイ監督の2001年作品、恋人と約束の場所で再会するために、半年で100キロ近いダイエットをする決心をした女性と、一緒にダイエットする羽目になった男性の奇妙な旅を描くコメディ『ダイエット・ラブ』(FULL MEDIA映像ソフト発売)。
　なんでか解りませんが日本が舞台です。ごくはじめのシーンで、母方のお墓があるため時々立ち寄ってるところが出てきて驚きました。わざわざあそこで撮ったんか。すぐに舞台移るけど。
　完全にコメディ寄りなので、大袈裟な描写や展開がありますが、スタッフがスタッフなので、細部はけっこうしっかりしてる。明らかに移動が不自然なところはありますし、描写に誇張はあるけれど、いわゆる漫画的な誇張なので、日本の表現も思いのほか不自然さはない。
　ただ、正直面白いか、乗れるか、と問われると微妙。やっぱり、根本的に香港人向けのコメディなので、日本人にはユーモアがしっくり来ない。ダイエットに協力するうちに惹かれあっていく、という筋はいいのだけど、成り行きがなんとなくアンバランス。
　過剰にしながらも、色んなところに気を遣っているので、それほどイヤな感じは受けない……が、それ以上の印象はない。同じ監督コンビが、やはりアカディ・ラウに特殊メイクを施し、結末まで含めて異次元に跳躍する『マッスル・モンク』と比べると、案外普通でした。あのジョニー・トーが日本を舞台に撮影し、アイディ・ラウが日本のＡＶ女優の名前を口にしたり「痩せたい！　モテたい！　早く人間になりたい！」と日本語で叫ぶ、なんて細部が楽しいので、ファンには一見の価値はあると思う。既にセル版は現役ではないっぽいので、レンタルで探すしかないみたいだけど。