廃墟と蜃気楼と牛の首。

 前述のとおり、今週はほぼほぼ観に行く映画が決まってました。本日の行き先はユナイテッド・シネマ豊洲……ほかの劇場でもやってるけど、バイクが置きやすいここは、たまーにアクセル吹かしたいときに使いたくなるのです。晴れててよかった。
 鑑賞したのは、清水崇監督の《恐怖の村》シリーズ第3作、少女に似た女性の失踪が、彼女を自身の血筋にまつわる深い因縁へと導いていくホラー牛首村』(東映配給)。近年の日本産ホラーでは貴重な成功例なので、観逃したくなかったのです。
『呪怨』の清水崇監督らしく、基本的に話運びにそつがなく、恐怖の演出も堂に入っている。しかもこれで全年齢対象にしてるんだから大したものだと思う。ただ、ホラー慣れしている者にはだいぶ無難すぎていまいちインパクトに欠くのも事実。もうちょっとジリジリと迫ってくるような怖さが欲しかったんですが、全般にあっさり加減。
 また、これも清水監督のクセなのか、クライマックスでだいぶ超常現象が加速しすぎて、展開が唐突なのも気になる。『呪怨』の頃からやりがちでしたが、あの移動のメカニズムは何なのだ。
 いちばん気懸かりだった、映画初出演にして初主演のKōki,kの演技はけっこう良かった。過剰気味のところはありますが、ホラーとしては適切。

 鑑賞後、昼食は豊洲での恒例、同じ階にあるど・みそへ……実のところ、他の劇場でもかかっているのに豊洲を選んで来たのも、ここで食べたくなったからだったりする。四代目けいすけが閉まってからというもの、間違いなくいちばん贔屓にしてます。
 食後、バイクを出すと、日比谷へ寄り道。夜に、毎月のお楽しみである茶風林氏のオンライン酒飲みイベントがあるので、そのためのお酒の買い出しです。
 しかしやっぱり日中、しかも陽気が暖かくなってバイクで出かけるひとも増えたようで、いちばん最安値の駐車場は見事に埋まっている。きょうは映画鑑賞ではなく買い出し、1時間以内で済むはずですから、思い切って、少々割高な駐車場に駐めてきました。
 いつもなら、その日に茶風林氏がメインで飲むお酒の銘柄を発表しているので、同じものを買ってきて楽しむようにしているのですが、今回は告知にない。ならば気になったものを適当に、と考え、日比谷シャンテ地下の日比谷しまね館にて、あれこれ悩んだ挙句、玉櫻酒造の日本酒に漬け込んだ梅酒を購入。春らしくていいのではなかろうか。
 買い物はまだこれで終わりではない。実は、ユナイテッド・シネマ豊洲では『牛首村』のパンフレットは売り切れになっていた。調べてみると、丸の内TOEIでもまだ上映中だったので、念のため立ち寄ってみた。幸いこちらではまだ売っていました……なんで豊洲ではなくなってたんだろう。もうあちらは上映終了間近だったからか?
 無事に買い物を済ませたので、駐車場に戻りバイクを出す。使ったのは東京ミッドタウン日比谷の駐車場なのですが、1時間で200円……場所が日比谷、そして乗用車と比較すれば安いのは確かですが、豊洲が映画1本と食事を済ませても200円と考えると割高感は否めない。多くのライダーも同じ印象なのでしょう、ここはいつ来てもやたらと空いてます。スペースの無駄感が著しいので、そろそろ価格設定を考え直したほうがいいと思うんだが。

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