宿屋で奇怪な子供達の妖に遭遇した、異国の女・志乃。居合わせた薬屋は、そこに集まった者たちの理を洗い出し、妖を切り裂かんとする。果たして、ここで何があったのか……?
相変わらずの凝りまくったヴィジュアルと、間を心得た演出、歌舞伎の見得に通じる決め台詞等々見応えはたっぷり……なんですが、『モノノ怪』の第1エピソードとしてこれは正しかったのかどうか。2話と『化猫』よりも短めの尺であったため致し方がないとはいえ、やたら詰め込みすぎていて説明不足の箇所が大量にありましたし、また薬売りの最後のアクションは『化猫』の前提を知らないと意味不明なのではなかろうか。
ただ、主題の選択とそれの“座敷童子”との絡め方、そして締め括りは秀逸。短い尺ながら胸に迫るものがあります。その後宿の業突婆がどーなったのか描かなかったのもこの場合はいい。一見無意味になったかに見えた、ヒロインが外国人であるという設定も、実はこの主題からすると重要な意味合いを備えている。そんな噛みごたえのある作りなので、やっぱり大満足でした。でももーちょっと尺には余裕を持って欲しかったところ。ギャグもあんまりなかったしねえ。
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