今日は朝から西新井へ。あらかじめチケットを確保してあるのでギリギリでも大丈夫……とは言い条、早めに起きられたので、念のために余裕を持って移動。悠然と、きのう『ペントハウス』を鑑賞したスクリーン8の同じ座席に陣取る。ハシゴをしたり、事前購入でチケットを確保すると、ときどきこういうことがある。
作品は、日本を代表するカメラマンたちが結集し、日本列島に棲息する生き物の姿を追った、日本では初となる本格的な長篇ネイチャー・ドキュメンタリー『日本列島 いきものたちの物語』(東宝配給)。
こういうドキュメンタリーは好きだし、実際日本では、テレビ番組は継続的に制作されているが長篇映画としては観た覚えがなかったので、楽しみにしていたのですが……これはちょっと、評価出来ない。映像には貴重なものが混ざっていますし、美しい場面も随所にあって見応えは備わっているのですが、そこにストーリーを過剰に組み込もうとしているのが邪魔。人間目線を採り入れなくても充分に示唆に富んでいるのに、家族愛、なんてテーマを設定してしまったせいで胡散臭さが際立ってしまっている。子供向けに解りやすい表現を入れたかったのかも知れませんが、それにしても下手すぎると思う。いい映像を撮ってきたカメラマンに失礼だ、とさえ言いたくなる、はっきり言って失敗作。観終わっても不快感のほうが強くて、なかなか収まりませんでした。
封切り作品としては珍しく、建物の外にポスターがいっさい掲示されていなかったのですが、もしかしたら配給会社か劇場側のほうでも、好評は望めない、と判断して大っぴらに宣伝することを避けたのかも、とさえ勘繰りたくなるほど。どうしてこうなった。
コメント