月曜日なので、《青の50本》を押さえるべく六本木へ。非常にいい陽気でしたが、ちょっと考えるところがあって、本日は電車にて移動。母が出かけるついでに送ってくれたので、いつもと違う駅を利用したのですが、結果として余計に時間がかかってしまった気がする……。
今週の作品は、ダフネ・デュ・モーリア原作&アルフレッド・ヒッチコック監督による1940年作品、ある荘園を舞台に繰り広げられる愛憎のサスペンス『レベッカ』(セルズニック東宝配給)。
これもいつか観ないと、と思っていたサスペンスの大定番。なるほど確かに傑作です。何が起こっているわけでもないのに漂う不穏な気配、そして繰り返す逆転の衝撃たるや。ミニチュアや書き割りを使った映像の古めかしさはどーしようもありませんが、物語や演技の完成度はいま観ても古びていない。
……さて、ここからが慌ただしい。うどん屋で昼食を摂るのはいつものことですが、食べ終わると早足で駅へ。そして、日比谷で降りて、大急ぎでTOHOシネマズシャンテへ向かう。このとき13時20分ぐらいになっていたら諦めて直帰するつもりでいましたが、着いたとき、目標としていた13時10分ぴったりだったため、チケットを確保して劇場へ。ちょこっと予告篇に入っていましたが、本篇には無事に間に合いました。
というわけで慌ただしくもハシゴしてきた本日2本目は、名作戯曲をニコール・キッドマンが製作と主演を兼任して映画化した、我が子を失った女性の姿を現実的に紳士に描くドラマ『ラビット・ホール』(LONGRIDE配給)。フリーパスのうちに観ておきたかった……というのもありますが、そもそも今週いっぱいで終わるので、スケジュール的に今日が絶好のタイミングだったのです。
大切な人の死から立ち直る話、というのは多いですが、これは“人は簡単に癒されたりしない”という観点で描いている。ある意味とても容赦のない話なのに、しかし誰も悪人でないために、とても切なく染みてくる。安易な感動を求める観客には冷や水を浴びせかねませんが、しかし救いはない、と割り切ることが逆に救いに通じるような心地のする、不思議なドラマ。製作も兼ねたニコール・キッドマン、非常にいい仕事をしております。
しかし、さっき観たのが『レベッカ』だったのに、続いて観た作品のヒロインが“ベッカ”だったのは何なのか。人物名まで調べて観てませんから!
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