ハシゴは同じ小屋がいい。

 健康状態にこれといって問題はなかったので、目論んでいた通りにハシゴを実行するべく、今日は新宿へ。但し自転車はちょっと体力的に不安があるので、今日は電車で移動です。

 向かったのは、新宿武蔵野館。2本ともこの劇場、しかも間隔が20分ぐらいなので、非常に行動がしやすい。毎回こういうふうに理想的な時間割が見つかるといいんですが……。

 まず1本目は本日封切り作品、『クリムゾン・リバー』のジャン=クリストフ・グランジェ脚本によるサスペンス・アクションスウィッチ』(Broadmedia Studios配給)

 グランジェ絡みの映画はけっこう好みのものが多かったので楽しみにしていた作品ですが、期待以上によかった。最後のドンデン返し自体は、人によっては微妙に感じるものでしょうが、そこに至るまでのサスペンスが素晴らしい。派手なカーチェイスや格闘といったものこそありませんが、中盤の住宅街を突っ切っての追跡劇は予想以上のインパクト。パリでの最初の1日まではまったりとしてますが、そこからあとの疾走感は素晴らしい。

 ちょこっとの休憩を挟んで鑑賞した2本目は、リマスター版によるリヴァイヴァル上映、1970年代学生運動の模様を活写して人気を博したものの、未だにDVD化されず鑑賞が困難となっていた伝説の作品いちご白書』(Unplugged配給)

 実はこれ、個人的にとても気になっていた作品でした。というのも、日本のフォークソングにやたらと親しんで育ってきた私にとって、『「いちご白書」をもう一度』で名前を知っているのにいちども観たことのない作品だったから。来週には同じシリーズ企画の別作品に切り替わってしまうので、ギリギリながら鑑賞したわけです。

 なるほど、確かにこれは当時持てはやされるのもよく解る。音楽がまさに学生運動とともに絶頂を迎えたフォーク・ロック系列の曲ばかりを採り上げていますし、ポップ感覚に富んだ映像、青年たちの佇まいも妙に格好いい。今となっては語りのテンポが緩く、正直ちょっと退屈ではあるのですが、当時の風俗に関心のあった私には充分すぎるくらい興味深い1本でした……しかし、特に当時について興味のない人にはたぶんあんまり面白くない。

 鑑賞後、紀伊國屋書店に立ち寄って、どーしても欲しかった本を1冊だけ購入してから帰宅。1本が正直辛かった昨日に比べると、満足度の高いハシゴでありました。

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