また平日に映画鑑賞です。ほんとに、機会があるときに消化していかないと、観たい作品が溜まっては、また時機を逸してしまいがちなので。
夕刻、関東への直撃は免れたようですが、まだ怪しげに黒ずんだ雲の広がる空を窺いつつ、電車にて新宿へ。訪れたのは『狐怪談』以来なので、およそ一年と半月ぶりぐらいの訪問となる新宿武蔵野館。新耳袋のトークライブの時、ここでレイトショーを観ることが多かったのですが、この一年はタイムテーブルや観たい作品の兼ね合いが悪く足が遠のいていたようです。かなり年季が入っているためボトルストッカーもなくシートもへたっているような劇場ではありますが、雰囲気があって好きな劇場なのですけど。
作品は、『スリー・キングス』のデヴィッド・O・ラッセル監督が五年振りに発表した、ジュード・ロウ、ダスティン・ホフマンら大物俳優を多数招き、とある大規模スーパーマーケット・チェーン店の新規出店と環境保護問題に哲学のテイストを絡めて描いた思索的コメディ『ハッカビーズ』(日本ヘラルド・配給)。本日はレディス・デーゆえ女性客の入りが多かったのですが、そんななかにも私のような物好きの男性の一人客が複数見られたあたりがこの作品を象徴しているような気がします――なんというか、説明は難しいけれど、かなりの高率で映画好きの琴線を刺激する代物です。詳しい感想は、「開始数分でアメリカのレーティングPG-13ぐらいは確定。」からどうぞ。それすらきっと狙ってやってるに違いない。
紀伊國屋書店に寄り道して二冊ほどお買い物してから帰宅。ひとが映画を観ているあいだ、どうやら空は眩いばかりの夕焼けに染まっていたらしい、と聞いてちょっと悔しかった。
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