2月24日の映画鑑賞のあとの話。
このところ日比谷界隈で昼食を摂る場合、ラーメンアベニューに依存してしまう傾向にありました。久々に開拓したくなってきて、これまで所在はなんとなく把握していたけれど立ち寄らなかったお店を目指すことに。
本当に、なんとな~くチェックしていただけで、お店がどの建物に入っているのか正確には把握してなかったため、東京国際フォーラムと道を挟んだビルの案内板をいちいち確認して、順繰りに探していくことに。一番東京駅寄り、ホールAの入口向かいにある新東京ビルでようやく案内を発見したのでした。
お店は地下に入っている。時間は12時半頃、無数に並ぶ飲食店のあちこちに列が出来ていて、だいぶ待たされるのかな、とちょっと不安になりましたが、幸い列はさほど長くなく、回転も早そうな印象だったので、素直に並ぶことに……どのみち、これ以上捜し回りたくなかったし。
訪れた舎鈴というお店は、つけ麺の人気店・六厘舎の姉妹ブランドで、やはりこちらもつけ麺を軸に、各地に出店している。前は上野にもあったようなのですが、こちらは私が気づいたときには六厘舎上野にリニューアルしてしまったため、なかなかお目にかかれなかったのです。
選んだのは看板メニューであるつけめんのなかから、味玉つけめん。このお店は他のところと異なり、価格設定は小盛を基準としていて、料金を追加して並盛、大盛、と増やしていく形になっている。基本的に食の細い私には、一般的なつけ麺の並盛自体がちょっと多く感じることがあるので、今回はあえて小盛で。
提供されたとき一瞬、先日のトラウマから「本当にこれで合ってる……?」と不安になってしまった。麺の上に並んだチャーシューとメンマがちょっと多めに見えましたし、小皿に盛られだほうれん草のおひたしが添えてあるのも心配になったのです。思わず店員さんに確認してしまいました。そもそもお盆に半券の片割れが置いてあって、間違えられた可能性は低かったんですけど。
ここのつけ汁は魚介をベースに鶏、豚のスープを合わせたものらしい。そう聞くと濃厚そうですが、姉妹ブランドである六厘舎と比べてさらっとした汁で、味わいもあっさりしている。それゆえに、濃厚に絡みつくパンチを求めていると物足りなく感じそうですが、食べ心地がいい意味で軽い。しかも刻み葱をたくさん浮かべてあるので、その辛味と食感が更に味わいをさっぱりとしてます。
麺は主流のつけ麺よりもやや細めの中太、ですが小麦の優しい風味に、もちもち感とコシもあって、麺を食べる充実感がある。極太麺はしばしば持て余すこともあって、個人的にはこのぐらいの太さ、食感は理想に近い。
ちょっと残念だったのはチャーシューです。2枚添えられているのですが、何故かどちらもブロックの端と思しい箇所。程よくタレや脂味の汁気があればそれもいいんですが、ここのはどちらかと言えばパサパサのほうで、仕込みも固め。あっさりした味わいのつけ汁と合わせるなら、こっちはもうちょっと濃いめの味付けにするか、脂のアクセントがあったほうが良かったように思います。せめて1枚くらいは普通の、前後でカットされたチャーシューが欲しかったな。
しかし本当に食べやすい。つけ麺自体だけでもあとを引く重さはありませんが、ほうれん草のおひたしが添えてあるので、これを随所に箸休めに挟むと更に箸が進む。終盤に卓上の調味料から七味を選んで軽く麺に振っていただき、最後まで負担を感じることなく麺を完食。これも卓上に備え置きのスープ割りを残ったつけ汁に注ぐと、本当に一滴も残さずに啜れそう……でしたが、さすがにそれはやめておきました。たま~にやってしまうけれど、基本的には塩分摂りすぎになってしまうし。
食べログなどの点数は決して高くないのですが、個人的にはとてもちょうどいい仕上がり。つけ麺は食べたい、けど胃が疲れていてとみ田の系統はいささか辛い、という時には最適だと思います。たぶん、つけ麺の濃さやクドさに抵抗があるひとでも食べられるはず。個人的にはまた立ち寄りたいと思います。関東のあちこちに出店しているみたいなので、たまたま出かけた先にあったら、安パイとして選択肢に入れるのは躊躇わない。
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