今日は映画を観るついでに大つけ麺博にも行ってこよう、と当初考えていたのです。これだけは絶対に観たい、と思っていた1本が、上映開始から時間が経ってしまい、回数が1日1回になってしまったため、日比谷ではお昼過ぎの1回しか上映がない、という状況になったものの、そこに合わせて、動くつもりでいました。
ぼーっとしてるあいだに、満席になっていました。
……そのくらいの評判はあるから、まあまあ時間が経っても上映が続いているんでしょうが、前夜のタイミングで既に埋まってるとは思わなかった。
で、別の映画を観に行くことも考えたのですが、この事態が判明したのが既に深夜、母の就寝後。翌朝の食事のためにゆで玉子も準備されてて、それでいて私の予定変更で早まる起床時間は伝えてない。手伝いで色々と心労の多い母を叩き起こすのもアレなので、映画鑑賞の予定自体を取りやめにしました。
とは言え、大つけ麺博には行きたい。ゆえに、今回もこのためだけに新宿まで赴いた次第……こればっかだな、今年は。
現地に着くと、今年は初めて目撃する大行列が。栃木の有名店YOKOKURA STOREHOUSEのブースの前から、通行スペース半分を遮るくらい列が延ばされて、それでは足りずに列の続きが大久保公園の外に少し作られているほど。たぶん並んだら、1時間超のコースだったと思います。もともと私にとっては第2候補だったので、今回は並ばず。

in EZOの札幌じゃが味噌つけ麺、トッピングは謹製味玉と焼きのり4枚。
私が購入したのは、札幌にあるお店in EZOの札幌じゃが味噌つけ麺です。トッピングは多彩に用意されていましたが、私はわりとよく注文する謹製味玉と焼きのり4枚。
見た目だけを語るなら、大きめのチャーシューを使った味噌ラーメンの解体版です。実際、つけ汁の具材もメンマにモヤシ、たぶんタマネギも投入され、あとから小口に刻んだネギを追加した感じ。チャーシューの上にショウガが添えられているのは、あとから味変するため、と解釈しました。
麺は中太の縮れ麺で、これも味噌ラーメンとしては標準的。強いインパクトはないけれど、適度なもちもち感と甘みで安定した味わい。つけ汁に漬けて啜ると……どろっと濃厚。
メニュー名どおり、つけ汁にはじゃがいもが使われている模様で、もはや原型はなく、とろみと風味のみになっている。しかしこのお陰で、味噌ラーメンのスープを応用していると思われるつけ汁がよく絡みます。チャーシューに添えているのとは別に、既につけ汁にもショウガが加えられているらしい辛味が効いて、まさにつけ麺仕様にアップデートした味噌ラーメン、という印象。モヤシやメンマも、スープと一緒に絡みつくぐらいのサイズに小さく刻まれているので、麺を啜ると一緒にやって来る感じです。
チャーシューは箸で切れるくらいの柔らかさなので、適度に千切っていただきました。強く味付けをしていないようで、つけ汁に漬しつつ食べると、味噌の風味が肉の旨味を適度に際立たせて良いバランス。脂身はあるけれど多くなく、その辺でクドさも抑えていますから、さっぱりと食べやすい。
味玉と焼きのり、というトッピングは……合っていたのか、ちょっと微妙ではある。味玉はとろみがありながらもとろけすぎず、クセがなくて美味しいのですが、つけ汁に漬しても特に印象が変わりませんでした。海苔はちょっと固めで、しっかりしているけれど、こういうつけ麺だと、もっと柔らかくなったり、解れてくれる方が有り難い。基本海苔好きなもので、最近は海苔の不漁が続いて全体に品質が落ちていることも知ってますから、こういうトッピングで出てくる海苔についてはちょっと諦めているところがあるのですが、品質が落ちているなら落ちているで、何かしら工夫が欲しいところです、このお店に限らず。
トッピングについては芳しくない印象でしたが、味噌ラーメンの魅力を残しつつ、つけ麺ならではの楽しみ方を加えた、いいアレンジだと思います。味噌とショウガという、それで充分温まる素材に、更にジャガイモまで加えているからか、つけ麺、しかもあつもりにもしていないのに、身体が温まる心地がする、というのも北国の味噌ラーメンらしい。
ここはスープ割りの用意がある、という話だったので、麺を食べ終わった段階でもらってきました。たぶんシンプルに出汁で割っただけだと思いますが、塩分やとろみが抑えられ、飲みやすくなります。どうしてもジャガイモのインパクトは薄れるものの、風味と仄かな食感は留まっていて、それを余すところなくいただけるのが嬉しい。味が気に入った方は、スープ割り必須です。
ここの基本メニューはいただいたことはないのですが、恐らく、普段提供している味噌ラーメンの魅力を損なわずに、つけ麺らしさを演出することには成功しているのではなかろうか。これも新作メニューのはずですが、きっと実店舗で出しても普通に受け入れられると思う。美味しかった。



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