飛び立つ勇気と、送り出す勇気。

 本日は、2ヶ月にいちどのお楽しみ、タイタンシネマライブの開催日です。
 前回は、タイタンライブとしての30周年とシネマライブとしての100回記念で特別な時間編成でしたが、今回は通常の時間割。なので、はじめから映画のハシゴをするつもりでいました。
 が、作品が、絞りきれない。
 どちらか1本、というところまでは辿り着きました。しかし、上映時間が微妙。1本は15時半開映で18時頃終了。本題までの猶予はたっぷりあるので、夕食も摂れますが、ただ、早すぎる。仮眠を取ると、うっかり寝過ごしただけでアウトになる。もう1本は、16時45分開映の19時5分終了……お出かけには余裕があっても、夕食は無理。帰宅後に済ませるので、空腹との格闘が待っている。
 もともと優先したかったのは15時半開映の作品でしたが、今日は諸般の都合から、仮眠を取るタイミングを早くすることが難しく、寝過ごす恐れがある。そこで、いつもなら前夜くらいまでには確保してしまうチケットを、仮眠のあとまで押さえないことにしました。
 ……15分くらい、起きるのが遅かった。
 猛スピードで行動すれば間に合わなくもない、しかし電車1本逃しただけでアウトになる可能性もあるので、さっさと観念して、16時45分開映の作品のチケットを購入、ちょっとだけパソコンに向かい、この項の用意だけして、少し早めに家を発った。
 ついでに観るのはTOHOシネマズシャンテですが、シネマライブはTOHOシネマズ日比谷。ポイント登録などの用を済ますためいったん東京ミッドタウン日比谷を上がり、それからシャンテへ。
 鑑賞したのは『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督最新作、シェイクスピアの代表作誕生の背景を描き、主演のジェシー・バックリーがオスカーに輝いたハムネット(字幕)』(PARCO×ユニバーサル映画配給)
 前述のとおり、気分的には第2候補だったので、ちょっとだけ気乗りしきってなかったんですが……いい映画でした。
 中心はシェイクスピアではなく妻のアグネス。明らかに周囲と少し違った出生と能力を持つ彼女が、劇中ではフルネームで呼ばれることのないウィルことウィリアムと惹かれあい家族になる。子供も設けるが、夫の持つ才能と創作への衝動を理解し、ロンドンに送り出して、ひとりで子供たちを育てる。遠く離れ、ときおり会ってはすれ違いながらも絆を繋ぎ続けるうちに、悲劇が起きる。
 こうした経緯を、テロップやナレーションといった説明的な要素なしに、静かな台詞と美しい光景で描き出す。『エターナルズ(2021)』ではいまいち発揮されていなかった、クロエ・ジャオ監督の詩的センスが遺憾なく発揮され、陶酔するほどに美しい。触れた人の未来を見ることが出来る、というアグネスの不思議な能力と物語が呼応しあって、この時代に生きる人物、女性のリアルを窺わせながらも幻想的な雰囲気です。
 そして、この世界観があるからこそ成り立つ悲劇と、その帰結の描写が圧巻です。歴史的な戯曲作家の人生のひと幕、という一面をさながら神話のように切り取りつつも、共鳴の出来る感動が生み出される。
 アカデミー賞では主演女優賞のみに留まりましたが、これもまた傑作。観ておいて良かった……とは言い条。もう一方の映画にも未練はたらたらなので、そっちはまた何とかする。

 鑑賞後、前述の通り、夕食を摂る時間はないので、まっすぐTOHOシネマズ日比谷に移動して、本日のメインイベントです、が、例によって別項にて記します。

TOHOシネマズシャンテの入っているビル外壁にあしらわれた『ハムネット』キーヴィジュアル。
TOHOシネマズシャンテの入っているビル外壁にあしらわれた『ハムネット』キーヴィジュアル。

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