プリンセスを探せ。

 1週間ぶりの映画館詣でです。気になる作品はいっぱいあったんですが、絞りきれないのと、陽気もいまいち振るわないので、出かける気になれなかったのです。そういう時期もある。しかし1週空けると途端に観たいものが増えるので、さすがにこれ以上はボサボサ出来ない。というわけで、朝から出かけて参りました。
 本日の劇場は、TOHOシネマズ上野。鑑賞したのは、古沢良太脚本による人気ドラマの劇場版第2作、信用詐欺師3人組が、アジアを牛耳る巨大グループの遺産を狙い、シンガポールを舞台に大仕掛けを目論むコンフィデンスマンJP プリンセス編』(東宝配給)。先週のあの1件で若干躊躇してたんですが、今だからこそ楽しんであげるべき、という気がしたので、先送りはせず初週に観ることに。
 正直、“大仕掛けの快感”は前作に劣る。さすがに相手がちょっとデカすぎるのと、中盤、流されてからの展開に前作以上に無理が多いので、カタルシスは若干落ちる。とはいえ、ドラマ版から引っ張ってきた登場人物も鏤めて、ある意味で“騙し合い”の本領たる駆け引きを絶え間なく、緊張感もありつつコミカルに展開するので、観ていてただただ楽しい。明らかに衝動的に話を大きくしちゃったりするくだりとか、相変わらず役に立ってるんだか解らない五十嵐のコメディ・リリーフっぷりで飽きさせません。
 仕掛けにいささか無理がつきまとうものの、しかし本篇の決着は個人的にけっこう好みです。とんでもない展開ですが、こういう発想はアリだと思うし、それを大胆に描けるのはフィクションの特権でもある。エンタテインメントだからこそ許される“騙り”の愉しさを存分に味わわせてくれる快作でした。ただ、単独でも面白いとは思いますが、せめて劇場版の1作目くらいは観ておいたほうがいいと思う。
 ちなみに、前作でもいい味を出していた三浦春馬は、今回はやや脇に外れつつもいい存在感を出してました。中盤のダンスシーンは本篇でもいちばん笑えた場面のひとつです。

 鑑賞後は映画館の近くで食事。まだ訪れてないラーメン店にしようか、と思ってたのですが、蒸し暑さにやられてあんまり食欲がない。下手に道の店に入ると、量が多すぎてギブアップしてしまいそうだったので、多少胃が疲れてても食べられる量だ、と解ってる一蘭を選びました。どの店舗も完全に同じ味、同じサーヴィス、というのは、個性がないとも言えますが、それはそれで重宝するのです。

コメント

  1. […] 監督:田中亮 / 脚本:古沢良太 /  […]

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