本日も映画鑑賞してきました。劇場は、TOHOシネマズシャンテ、早くも今年2回目。ハリウッド大作映画の供給が滞り気味なのに対して、本国より到着が遅くなりがちで、かつ上映規模もあまり大きくならないミニシアター系の作品は、わりあいコンスタントに封切られてる。勢い、同じTOHOシネマズなら、ミニシアター系作品を主に採り上げるシャンテに注意が行ってしまうわけだ。
鑑賞したのは、『博士と彼女のセオリー』のジェームズ・マーシュ監督がマイケル・ケインはじめイギリスのヴェテラン名優を集めて、2015年に発生した平均年齢60歳越えの強盗集団による金庫破りを再現した『キング・オブ・シーヴズ』(kino films配給)。
正直に言えば、ちょっと期待外れでした。ロートルならではの機知で、難攻不落の金庫を破る――みたいなのを期待してたんですけど、犯行のきっかけも手段もすごく単純明快。犯行中も、金庫に辿り着いてから扉を破るのに時間がかかってるんですが、まさかの「イースターなので警報が続かなきゃ誰も近づかない」という理由で、ほぼ波乱も緊迫もなし。むしろ犯行後、金庫破りよりも厄介な換金方法や収穫の分け前を巡って腹の探り合いや駆け引きが行われるくだりのほうが面白い。
そして何より、知的スリルよりも、犯罪者といえど迫り来る老いに悩み、苦しめられるさまを、いかにもイギリスらしいユーモアで彩っているのが本篇の魅力。妻の死でいちどは引退を決意してみたり、禁固に穴を開けてる最中、仲間にインシュリン注射を打ってもらってたり、という描写が妙に笑いを誘います。そういう意味では、これだけの名優を配した価値はある……けど、そー言うのを期待してなかったが故に、序盤はあまりハマりませんでした。割り切ってからは、なかなか味のある作品だ、と感じたんですけどね。
鑑賞後は、きょうもつじ田に電話で予約をして、テイクアウトしました。ほんとに最近、これがいちばん気楽でいいです。
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[…] 原題:“King of Thieves” / 原作:ダンカン・キャンベル、マーク・シール / 監督:ジェームズ・マーシュ / […]