本日の映画鑑賞は、母とふたり連れです。もともと気になっていた作品があったのですが、今月頭に最初にあった機会を逸し、タイミングを見計らっているうちに月末になってしまった。まだ上映は続く気配ですが、もう1館で1日1回、というのが普通になっているので、思い切って出かけた次第。
行き先は、ユナイテッド・シネマ豊洲。新宿ピカデリーでもかかってますが――さすがに朝8時台はきつい。いつもより早起きして、しかもバタバタと出かけねばならない。豊洲の上映時間は11時35分、平素より遅めなんですが、そのぶんゆっくり行動できます。日課の『Fit Boxing 2』もちゃんと済ませたぞ。
空は快晴、ひとりであればバイクで移動するところですが、母もいるので電車を利用。昨年、コロナ禍突入後に開業したららぽーと豊洲の新館が東京メトロの豊洲駅と直結してくれたお陰で、ずーっと施設内を歩いて劇場までたどり着けるのは有り難い。まあ、何度か出入りしないと、劇場までにいささか迷うとは思う。私が迷わずに行けるのは、ルート上に有隣堂書店があるお陰です。なにせ基本、映画と本とラーメンぐらいしか関心がないので、他のテナントに行け、と言われたらたぶん迷うでしょう。
鑑賞したのは、NHK BSプレミアムで定期的に放送されている人気番組『岩合光昭の世界ネコ歩き』の劇場版第2弾、北海道の酪農家とミャンマーの湖上、ふたつの場所に暮らすネコの家族の姿を、1年にわたる長期取材で追った『劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き あるがままに、水と大地のネコ家族』(ユナイテッド・シネマ配給)。
……現時点で、今年劇場で観た映画のベスト1、です。
あくまで現時点で、ではありますが、本当に良かった。驚いたのは、こういう“ありのまま”を撮影したドキュメンタリーにある中だるみや退屈を一切感じさせないこと。まあ、こちらが家の内外でネコを可愛がるネコ好きだから、というのもあるのでしょうが、それにしても、こんなに終始口許を緩ませ、ときどき切ない思いを味わいつつも惹きつけられてしまうとは。
ときどき眺めているテレビ版でも感じていたことですが、とにかく岩合さんの映像はいつまでも観ていられる。構図も素晴らしいですが、基本、ネコと同じ目線で撮影しているので、非常に親近感が持てる。そして、安易にネコに成りきったりせず、人間としてネコに寄り添ったナレーションの絶妙な匙加減。中村倫也のふんわりとした声のトーンがまた非常に心地好い。
決して飾りすぎず、まさに“あるがまま”であればこその優しさで、あんまり使いたくない表現なんですが、「癒やされる」と言うしかありません。中止になった舞台挨拶に代わる、岩合監督と中村倫也の対談でも言っていましたが、ストレスの多いこのご時世だからこそ観て欲しい1本。どーしてもネコが駄目、というのでもない限り、心の底からお薦めします。
あまりにも映画が良すぎて、中村倫也に唆されるがまま、帰り道の途中にある有隣堂で、本篇の写真集も買ってしまいました。パンフレットと重複が多くないか心配でしたが、帰宅後、内容を確認してみると、パンフレットはテキスト多めだったので、両方買っても問題なし。
私にとって、豊洲での昼食といえば、ど・みそ……なんですが、前まで行くと、列が出来ている。時間は既に14時近く、これで並んでしまうと、どれだけ遅くなるか解らない。そこで、新館の地下にある飲食店のエリアで、出汁茶漬けのお店に立ち寄って済ませました。小腹が空くといけないから、と映画館でドリンクと共にポテトも購入していたので、このくらいあっさりしている方がちょうど良かったかも知れません。
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[…] 監督、撮影、スチール&語り:岩合光昭 / […]