リアル・アクションの最高峰を劇場で。

 連休中は映画鑑賞には行くまい、と思っていたのですが、だんだん堪らなくなってきた。とはいえ観に行くものは何かあったっけ、と思いつつ劇場のサイトを眺めていたら――見つけてしまった。情報自体は少し前に得ていたのですが、公開時期まではチェックしてなかったので、既に始まっているのに気づいてませんでした。しかもそろそろ上映終了が近づいているっぽい。これは観に行くしかない、と決めて、チケットを確保。
 バイクにて向かったのは、先日の『英雄の証明』に続いて新宿です。ゴールデンウィーク中にふたたび出向くことはあるまい、と思ってましたが、使いやすい駐車場がある、というだけで優先順位は高い。それに、先週の経験から、新宿の人出は多くても、私がいつも利用する道は平日より格段に空いている、と解っている。余裕を持って出かければ、ストレスはあまり無い……しかし、まさか想定の半分くらいの時間で着くとは思わなかった。このあいだより更に時間を持て余してしまった。
 訪れたのは今年初めての新宿武蔵野館、鑑賞したのは、1982年に公開されたリアル・アクションの傑作、隋朝末期に悪政と戦った僧侶たちを、若きジェット・リーことリー・リンチェイはじめ本物の武術の達人が演じて世界的なブームを築いた作品を4Kで蘇らせた少林寺〈4Kリマスター版〉』(AMGエンタテインメント配給)
〈4Kリマスター版〉ではありますが、新宿武蔵野館では2K上映。しかしそれにしても、冒頭のロゴとかドキュメンタリー部分の画質が粗い……ただこれは、リマスターに予算と手間をかけるハリウッドと比べ、中国や香港、日本もそうですが、わりとありがち。本篇自体はかなり綺麗になってるので、大きなスクリーンで鑑賞する価値はありました。
 初めてきちんと観たとき同様、感じたのはやっぱり、物語の粗さ。しかしそれを大きく凌駕する生身のアクションの迫力が凄い。映像が粗くシンプルだからこそ実感できる、俳優たちの身体能力の高さにひたすら痺れます。なにせ見せ方が拙いので、いま誰が戦ってるのか、も解りにくいんですが、それすらもどうでも良くなる。洗練からは程遠い、けれど、だからこその圧倒的なパワーがあります。
 他の劇場でもかかってますが、ここを選んだのは、上映作品ならたいてい特別な展示物があるから。早く着いて暇を持て余しているあいだも、初公開当時の資料なんかを撮って時間を潰してました。

新宿武蔵野館、ロビー奥に展示された『少林寺』日本初公開時の資料。
新宿武蔵野館、ロビー奥に展示された『少林寺』日本初公開時の資料。

 鑑賞後、とりあえずはまっすぐ麵屋海神へ。混んでいたら潔く諦め、電話連絡のうえバイクで少し遠まわりをして、つじ田のつけ麺をテイクアウトしよう、ということも考えていたのですが、幸い、麵屋海神の入口に列がない。タイミングよく1席空いたところで、まったく待つことなく食事にありつけました。帰りにはまたぞろ階段の途中まで列が続いていたので、ほんとうに絶妙な対ミンクだったらしい。
 こちらも既に満車の駐車場からバイクを出すと、夕方の用事も考慮してさっさと家路に就く。帰り道も極めてスムーズ。いつもこうなら助かるんだが。

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