人生は混沌の祭。

 ……無事、でもないけど、作業は一段落しました。厳密にはちょっと追加が生じましたが、とりあえずいったん頭をリフレッシュすべく、予定通り映画を観に行くことに。
 行き先は久し振りのTOHOシネマズ錦糸町 オリナス。鑑賞するのは、午前十時の映画祭12です。基本は日本橋で鑑賞してますが、10月中は別のイベント絡みで、出来るだけ新宿に通いたいので、この映画祭もTOHOシネマズ新宿を利用します。日本橋と新宿は、映画祭の上映リストのグループ分けが異なるので、本格的なイベントに備え、調整する必要があった。どうせ来月は新宿に通い詰めますので、調整は、新宿と同じプログラムを使っている錦糸町で行うことにしたわけです。
 個人的にはバスだと色々楽なのですが、時間的にギリギリなので、バイクを使用。ルートが直線ではなく、途中の混雑の影響も受けやすいバスよりは早いのです。しかもオリナスは地下駐車場にお安いバイク用スペースがあるので気兼ねがない。朝早くなら絶対に空いてるし。
 鑑賞した今コマの作品は、フェデリコ・フェリーニ監督の代表作のひとつ、映画監督が創作と人生に苦悩する様を芸術的に描きだした『8 1/2』(東和×ATG初公開時配給)
 ……薄々予想はしてましたが、やっぱし疲れが溜まってる状態で観るべき作品ではありませんでした。
 映像は美しい、しかし断続的なイメージの蓄積のようなもので、物語としての繋がりを意識的に明確にしてないから、どうしても集中が削がれてしまう。象徴が無数にちりばめられていて、映像として見応えがあるのは間違いないのですが、この調子で2時間20分はやっぱりしんどい。
 ただ、基本として描きたいものは解る。次回作を期待されながらも何ら具体的な構想を立てられない映画監督の懊悩、そんな彼自身の幻想と現実の境が薄れていく語り口。それが異様な混沌を生み出すクライマックスはさすがに少し目が醒めます。
 しかしこの作品をしっかり理解するには、二度、三度と観たほうがいい。そうする気になるか、という点に最初のハードルがありますが、異様な魅力に満ちた傑作。

 鑑賞後は、錦糸町を訪ねるときの恒例で、双麺に立ち寄って昼食。ちょうど昼休みまっただ中の時間だったせいで、ここも空席待ちが出るくらいに混んでました。

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