ここでは書きませんが、前日にだいぶイライラする出来事があり、一夜明けてみれば朝ドラの放送が飛ぶような憂鬱なニュース。もはや出かける気分ですらなくなってきたのですが、今週は予定が色々あって、映画を観に行ける日がきょう含め二日だけ。一日潰すと、このあと消化できる作品も減ってしまうので、無理矢理に己を鼓舞して家を出ました。ああだこうだ、と考えているうちに徒歩では間に合わない時間になったので、天気はいいけれど電車利用です。
TOHOシネマズ上野にて鑑賞した本日の作品は、日本産ホラー隆盛のきっかけを作った中田秀夫監督が相葉雅紀を主演に招いて描く、『“それ”がいる森』(松竹配給)。
出かけるのが乗り気でなかった理由のひとつとして、今日のスケジュールの都合で、観ていない作品ではこれ以外に選べなかったから、というのもある……なぁんとなく、出来にも微妙な予感があって、警戒感が強かったのです。
……まあ、私は楽しめました。正直、“それ”の正体は予想通り、細かな設定はともかく、展開も概ね察しがついてしまいましたが、それだけこのモチーフについてきちんと考察している、という意味でもある。様々なガジェット、伏線がきっちりと狂乱のクライマックスに結びついていく手際のしたたかさは、さすがに巧い。
ただ、みんなが納得する、とはとうてい思えない。決して目新しい発想ではないし、その描き方についても、独創的な部分もあるけれどチープな印象が強くなっている。登場人物たちの反応は概ね一定のリアリティを保ってるんですが、あの展開のあとのエピローグがああいう雰囲気になるのがいただけない。いやそんな気分になれるか、そのくらいで。
ツッコミどころも多々あれど、そういうお約束だから、と解っていてようやく楽しめる、というのも問題。意識的に“それ”を伏せることで、普通に寄りつきそうな観客以外にアピールする、というのは悪いことではないけれど、それが尚更に残念な印象を生んでいる気がします。私は嫌いではないけどねえ……。
本日は夕方から自宅にて外せない用事があるため、確実に仮眠を取るためにもさっさと家に帰りたい。それゆえに、既にいちど以上訪れているラーメン店に立ち寄って昼食を摂ろう――と思ってたのですが、今回はどこも満遍なく空席待ちになっている。最終的に、これまでずーっと気になっていたけれど、なんとなく立ち寄るきっかけのなかったお店を選びました。
結果として当たりだったから良かった、ですが、急いでるときにこういう冒険はしたくなかった……。
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