首を落とされるための旅へ。

 久々の映画鑑賞です……本当はおととい行くつもりだったんですが、作業のズレ込みと、急激な冷え込みによる体調不良が重なったため直前で断念しました。本日はリヴェンジです。
 行き先は日比谷のTOHOシネマズシャンテ。寒いとは言え、おとといより遙かにマシなので、意を決してバイクにてお出かけ……したはいいが、いつも利用する駐車場は既に埋まっていた。そこで、先日ネットで調べて発見した、別の駐車場へ。初めて利用しましたが、システム的にバイクに対応していなかったところにスペースを設けたからか、入場時には警備員からルートを懇切丁寧に案内され、駐車時には間近にある詰所からやって来た別の警備員が立ち会い、手書きの書類のかたちで駐車券が発行されました。他のバイク対応の駐車場は、たいていゲートは横から抜けて、専用の精算機で支払を行うのですが、ここはゲートが通路ギリギリまで儲けられているため、こういう対応になっているらしい。料金は1時間あたり100円で無料時間なし、と最安値ではないものの良心的。位置的に、最安値のところから移動しやすいので、今後も利用することになりそう……だから、どこにあるのか書きません。
 鑑賞したのは、『さらば愛しきアウトロー』のデヴィッド・ロウリー監督が、アーサー王伝説に連なる英雄譚を独自の解釈で映画化、異形の騎士が持ちかけたゲームのため旅に出る青年の姿を描くダーク・ファンタジーグリーン・ナイト』(Transformer配給)
 この監督は基本的に、明確な解釈をさせない“寓話”を好んでいるらしい。主人公サー・ガウェインの人物造型がものすごく現代的になっている一方、事象はとことんファンタジーで、解釈の幅が豊かです。グリーン・ナイトが何を考えて“ゲーム”を挑んだのか、途中で出会う奇妙な人びと、物事の意図は何なのか、明確ではなく、どう捉えるかによって見え方がまるで違うはず。青年の成長物語とも取れるし、名誉や権力を問うた物語とも取れる。
 しかしそれ以上に印象的なのは、陰鬱にして鮮やかな映像です。不穏なプロローグ、円卓での決闘の緊迫しながらも荘厳な描写、そして旅の途上で巡り逢う、ホラーめいた出来事の表現。前の『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』にも通ずる、不気味だけど異なる感情を呼び起こす映像が秀逸。
 けっこう手がかかっているのに、描いているものはだいぶ通好み。久々に映画として歯応えのある作品でした。

 鑑賞後は帰り道でテイクアウトしていくつもりでしたが、何故か目当ての店の電話が通じず断念。訝しく思って問題の店を通りかかったら普通に開いており、念のため確認すると、どういうわけか先方の電話が鳴らなくなっていた模様……勘弁して。
 一気に脱力し、別のものを買っていくのも億劫で、そのまま帰宅し、取り置きのカップ麺で昼食を済ませました……。

コメント

タイトルとURLをコピーしました