腹減るに決まってるでしょ。

 依然として作業は続いております。が、今日の映画鑑賞だけはどーしても外せない。観逃してしまうと、最短でも2カ月はモヤモヤを抱えることになる。朝の身支度が済んだあと、タブレットで作業を進め、少したけ余裕のある時間に家を出た。
 行き先はTOHOシネマズ日比谷。現在、東京国際映画祭を開催中で、観に来たのも当然、その1本です。スクリーンは13、宝塚劇場の地下です……いつも思うけど、もーちょっと他のスクリーンからのアクセスを効率化出来なかったものなのか。番号をひとつ勘違いした場合の被害が大きくないですかこれ。
 鑑賞したのは、深夜に放送していたテレビドラマが12年を経てまさかの劇場進出、ひとり飯を愛する貿易商が理想のスープを求め時ならぬ大冒険に身を投じる劇映画 孤独のグルメ』(東宝配給)
 ……ぶっちゃけ、今年の東京国際映画祭はこれが取れるか否か、しか考えてませんでした。他の作品もいちおうチェックしたけど、最近色々とバタバタしているのに何本も観に行く余裕はない。ただ、これのチケットが取れなかった場合に限り、やけっぱちで2本くらいは観に来ようか、と思ってたのです。が、あにはからんや、10月19日の発売時間、例によって混雑するアクセスに難儀したものの、何度かのアクセスで座席指定画面に辿り着いてしまい、思いのほかスムーズにチケットが買えてしまったので、もう他のはやめておきました……まだ大つけ麺博やってるし。
 チケットがあっさり取れたのは、ジャパンプレミア、そして松重豊監督の登壇があったのが昨日の上映会だったからでしょう。発売直後はあちらに焦点を絞るひとがメインで、「とりあえず公開より早く観ておきたい」という気持ちしかなかった私は、今日の上映を決め打ちで買いに行ったからわ、難なく買えてしまった模様。欲は掻きすぎない方がいい、と。
 で、本篇の仕上がりは、と言うと――しっかり、ちゃんと『孤独のグルメ』であり、その魅力を劇映画として拡張してる。
 捉え方としては、もはや大晦日恒例となったスペシャルの拡大版、でいいと思います。冒険とか恋愛とか色々謳ったことが一部の原理主義風の人びとに不安をもたらしたようですが、何せ監督も脚本も松重豊本人です。肝心なところはちゃんと押さえてる。
 正直に言えば、展開には無理はあります。でも、どーしようもなく気になるほどではないし、快く笑い飛ばせる程度でもある。ちょっとしたユーモアを交えつつ、人と人との交流を適度な距離感を保ちつつ描くスタンスは健在で、やっぱり観ていてニヤニヤしてしまう。
 意外、というのも失礼な話ながら、長篇は初めてのはずの松重監督による演出が堂に入っている。『孤独のグルメ』らしさを随所で織り込みながら、ちゃんと大画面で魅せるカット割りを随所に入れ、絶妙なテンポでまったく飽きさせない。何なら、まだまだ観ていたいくらいの気分になりました。
 予告が出た際に不安を覚えた人も、現在放送中の特別編シリーズがしっくり来ない人も、この劇映画は楽しみにしていいと思います。完全にテレビシリーズ準拠ではないし、これまでと違うこともしているけれど、ちゃんと劇場向け『孤独のグルメ』になってます。私も、本公開の際にはもう1回は鑑賞する。たぶん初日に行く。

 もともと今日は、久々につるとんたんに寄ってみるつもりでいましたが、空いてなかったらやめようかな、程度の気分だったのが、五郎さんに思いっきり食欲を煽られたので、大急ぎで駆けつけました。
 いつの間にか、整理券を発券して呼び出しを待つシステムになっていたので、チケット片手に、同じビルの飲食店一覧を眺めていたら――いつの間にか、同じ階に焼きあご塩らー麺たかはしが入っていることに気づいた。今度、日比谷界隈で映画を観るときはここを利用しよう……日比谷ラーメンアベニューがなくなってしまって、立ち寄りやすいお店がなくなってしまい困っていたのです。ただ、お店が入っている東急プラザの10階は、アクセスまでに時間がかかるので、タイタンシネマライブとかの夜上映に合わせてハシゴするときの夕食にはちょっと使えないかな……。
 何はともあれ、食事はきちんと堪能してきました。このところ食事量も減ってきてたので、前と同じ2玉分はキツいかな、とちょっと心配していたものの、映画に刺激されたからなのか、難なく食べられました。

有楽町駅前広場の第37回東京国際映画祭チケットセンターの壁面にあしらわれた《劇映画 孤独のグルメ》キーヴィジュアル。
有楽町駅前広場の第37回東京国際映画祭チケットセンターの壁面にあしらわれた《劇映画 孤独のグルメ》キーヴィジュアル。

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