今週末はどーしても観てみたい封切り作品があったのです。
いっそ初日である昨日、観に行こうかな、と考えたものの、冷静に考えると、透析医材の搬入日でした。配送の方が来る前に透析液の空き箱を出し、新たに届いた透析液を並べ直し、というくだりだけでもなかなか手間がかかるし、大抵ついでに整理しなくちゃいけないことが出てくるので、別の予定を入れる隙はない。
と、いうわけで本日、向かったのはユナイテッド・シネマ豊洲。
……実は、ギリギリまで悩んだのです。まず上映時間。近頃、初回上映がやけに朝早くなる傾向にあありますが、お目当ての作品も、土曜初回は朝8時台。さすがにこれでは起きて出かけるのがキツい。平日だと10時スタートなので、そちらに回すか、と考えていましたが、よくよく調べると、本篇の尺が短いので、2回目でも11時10分開映、終了も12時台と、私にとっては理想的。
もうひとつの悩みだったのは、土曜日に重なっていた雨の予報でしたが、これもどうやら日の出の前に止むらしい。私にとって豊洲は数少ない、バイクで出かけやすい映画館なので、理想的な条件が揃ってしまった。
まあそれでも豊洲では一時期、バイクの駐車場がやけに混んでいる、という状況が続いていて、遅い時間に訪れるのはリスクがあったのですが、幸い今日は、まあまあ埋まっていたけど、スペースも残っていたので、問題はなかった。
鑑賞したのは、『君の名は。』や『この世界の片隅に』にも参加した日本画家・四宮義俊の長辺初監督作品、開発により閉鎖された花火会社で、幻の花火を打ち上げようと奮闘するふたりの姿を描いた『花緑青が明ける日に』(Asmik Ace配給)。
ものすごーく意欲的で、ロマンのある作品だとは思う。ただ、引っかかるところがかなーり、多い。
冒頭から感じるのは、テンポの悪さです。描写と描写の間合いをあんまり意識していないのか、計算してこれなのか、は定かではありませんが、いまひとつ乗りにくい。台詞が全般にボソボソとした喋り方で、そこに多くの情報を、さほど説明もなく詰め込んでしまっているから、観ている側に理解し味わう余白が少ない。
そして、そもそも登場人物のやっていることがあんまり共感しにくい。序盤から中心となるカオル、敬太郎の行動の意味がよく解らないのもあるけれど、なぜあの家や花火師という仕事にこだわるのか、も解らなければ、こだわった結果やっていることに共鳴できない。常識人ぶっている千太郎もそうだし、敬太郎たちの父親に至っては、何故ここまで語られてるのか、もいまいち伝わりにくい。監督には何か思うところがあるのかも知れませんし、それを空気で感じさせるのはありなんですが、肝心の“空気”が描けていないのだから、どうにも惹かれない。
そもそも、敵となる市役所の開発計画がまったく納得しにくい。メガソーラー計画を参考にしているのは解るんですが、その設置場所として入江を埋め立てる、というのは不自然にもほどがある。
きちんと調べたであろう知識をちりばめた上での行動にロマンは感じますし、一種の冒険ドラマ、青春ドラマとして、ある程度は寛容に捉えてあげたいんですけど、大事なところで筋が通っていない、芯が通ってない印象が強くて、率直に言ってしまえば、醒めた気分にならざるを得ませんでした。独特の色彩感覚と、随所で採り入れた多彩な表現は、美術として優れているとは思うけれど、行動原理が胡乱なせいで、そうしたものが上っ面だけになってしまった。
最近の作家主義的な作品にしばしばありがちなんですが、これも、脚本に第三者の協力を仰ぐべきだった気がします。ものすごーくもったいない。映像的な見応えはあったけど、個人的にはあんまし評価出来ない……観終わってから半日近く経ってもまだモヤモヤしてます。
気を取り直して、昼食です。
と言っても、私の場合、豊洲で映画を観たら、同じ階のど・みそで食べることに決めている。注文も判で捺したように特みそこってりらーめんです。いいのだ、お気に入りなんだから。
しっかり堪能し、気づけばすっかり快晴で暖かくなったなか、気持ちよく走ってきました……ただ、あの界隈はどーしても風の強い場所が多いので、バイクで飛ばすのはそれなりに緊張するんですけどね。



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