11月20日の映画鑑賞のあと。毎度ながら、映画鑑賞ののちに昼食がてら大つけ麺博に赴きました。
もういっかい来るか、は状況次第ゆえ、今日はもう完全に決め打ちです。何となく列の具合を確かめたりはしましたが、つけ麺ブームの火付け役以外はさほど列もない時間帯だったので、もう迷う余地はなかった。

鬼そば藤谷の秋田御当地濃厚味噌ラーメン~冬の厳選食材~、トッピングは熊肉のトロトロモチ肉。
今回のひと品は、東京渋谷でオープンし火災を機に浅草移転、今年になって秋田の道の駅で営業している鬼そば藤谷の秋田御当地濃厚味噌ラーメン~冬の厳選食材~です……はじっこに映っているコップについては、映画鑑賞の記録のほうをご参照ください。
用意されているトッピングはただひとつ、なんと熊肉。今年は被害が多発して騒動となっているから……というわけではなく、食材として前々からちょっと関心があったので、折角だからこちらもいただきました。800円のところ先着100名まで500円、とあるけれど、これは1日の数字なのか出店中通しの話なのか。いずれにせよ、私は500円でした。
まずはレンゲにてスープを味わう。私はわりと辛味の強い味噌が好みなのですが、こちらは辛味は少なく、コクが深い。普段の好みとは違うけれど、味噌好きとして満足感のある丁寧な仕上げです。
麺は中太縮れ麺。味噌としては王道、ただしちょっと細めですが、もちもち感と適度な弾力、そこに味噌のスープがよく絡んで大変に美味。普通に、近所にあったら数日おきに通ってもいいくらい好きなタイプ。
トッピングなしの場合の具材はトロトロに煮込んだチャーシューと、炙られたお肉……こちらはたぶん親鶏ではなかろうか。そこに長細く刻んだタマネギ。店頭の写真ではキクラゲらしきものも乗ってますが、提供された料理では一見したところ解りません。もしかしたら細かく刻んだのかも。あと、恐らくは背脂も投入されている――“恐らく”と付けるのは、これが熊肉の脂身である可能性があるから。
先にトッピングについて触れますが、この熊肉がとても美味しい。肉部分は繊維を強く感じますが、よく煮込まれていて、ほろほろに解ける。話に聞くような臭みは皆無で、脂身の部分の甘みが素晴らしい。ちょっとだけワイルドな香りはしますが。抵抗を覚えるほどではない。
浅草の店舗で食べたときにも感じましたか、チャーシューの仕込みは絶品です。箸で切れるくらい柔らかだけど、味付けがほどよく、肉の旨味と脂の甘みが蕩けるようです。チャーシュー自体は1枚しか入ってませんが、サイズが大きいので丁度いい。一方、親鶏と思しき炙り肉は、他の食材にはない歯応えを補っている。この料理なかだと、よそのお店のメンマみたいな役割を果たしてます。肉としての味わいもあるけれど、食感にメリハリを付ける方が強いかも。
調味料は商品提供口に置いてあるため、つけ麺ならトレイの小皿に盛り付けておくことも可能ですが、ラーメンはそうもいかない。味変することなく食べてましたが、麺を食べ進めるにつれ、細かな具材がスープとともに入ってくるので、最後まで変化がある。前述したキクラゲも細かく刻んで入っていたかも知れませんが、背脂や解れた熊肉、チャーシューの欠片もあるので、惜しくて躊躇なくスープを飲み干してました。
東京での看板メニューだった鬼塩ラーメンはシンプルだけど丁寧な仕込みが光る逸品でしたが、この味噌ラーメンも同様、シンプルな基本を丁寧に突き詰めた印象。大つけ麺博の店舗ブースにジビエを推す貼り紙がしてあったあたり、秋田ではジビエも含むご当地食材を活かす方向で探求を続けている様子ですが、熊肉の馴染みぶりは、かなり熟れてきたことを窺わせます。秋田までは気軽に足を運べませんので、来年以降も大つけ麺博で会えるのを待つしかないんです、けど……やっぱり秋田まで行くかなあ。遠いなあ……。



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