書き始めたら、止められなかった。

 きのうの『近畿地方のある場所について』の感想、あんなに長くなるとは思ってませんでした。
 ベースのジャンルが大好きなフェイク・ドキュメンタリー、そして監督は前々から私がちょこちょこ追っている(本数が多いので取りこぼしも多いですが)白石晃士、しかも鑑賞したその時点で色々と思うところがあったせいで、書き始めたら書いておきたいことが多かったし、途中で止めてしまうと、整理がつかなくなる気がして、最終的には止められなかったのです。
 しかし、とりあえず現段階で言いたかったことはひととおり吐き出したので、スッキリしました。

 ……と、ここまで書いて、1点、触れ忘れていたことを思い出しました。
 この作品は来場者に先着で、原作者・背筋書き下ろしの小説が配布されてます。劇中に登場する意匠をあしらったお札風の紙片にプリントされた二次元コードを読み取ると、ネット上に掲載された短篇をブラウザで読むか、ダウンロードして楽しむことも出来る。鑑賞した当日のうちに読み終えました。
 あんまり詳しくは記しませんが、原作小説に近いトーンで綴られていて、原作読者には親しみやすい一方、こういう形で頒布されるからこその趣向が盛り込まれていて、ファンサービスとして優秀。なんで冊子の形で配布しないのかな、と本好きとしては惜しかったのですが、これは仕方ないかも知れない。
 そして、あくまでも原作ではなく、映画の世界観に寄り添った内容であるのも、サービスとして素晴らしい。もらったけど読んでなかった、という方は、映画の余韻が薄れないうちに読むことをお薦めします。
 ……ただその一方で、映画化の方向性に不満がある人には、あまり気分の良くない内容かも知れない、とは申し添えておきます。

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