日比谷グルメゾン ラーメンアベニュー初訪問は、中華そば ふくもり。

 9月18日、台風襲来のなか訪れた日比谷にて、日比谷グルメゾン ラーメンアベニューまで足を伸ばしてみた。
 伸ばした……と言っても、TOHOシネマズ日比谷からはそんなに離れてない。有楽町と新橋の中間、ガード下のスペースに穴蔵のように設けられた一画で、細長い、ラーメン専門のフードコートのようなイメージ。階段を下って少し先に自動ドアがあり、すぐのところなどに多くのテーブルが並べられている。お店はいちばん奥の右手に3店舗が並んでいて、客はそれぞれの店頭で注文するとアラームを渡され、料理が出来ると呼び出されるかたち。
 せたが屋グループの仕掛けで最近誕生したばかりで、並んでいるのはすべて人気店の系列。まあまあ混んでるのではないかな、と警戒してましたが、この日は私の前に数人しかいませんでした……まあ、あの台風の中だしね。食べてるあいだに、最終的に私ひとりの時間さえあった始末。

中華そば ふくもり日比谷グルメゾン ラーメンアベニュー店の中華そば、のり増し。

 だいぶ悩んで選んだのは、プロデュースしたせたが屋のブランドである中華そば ふくもりの中華そば、トッピングとしてのり増し。
 スープの色味が濃厚ですが、味も濃厚。予備知識なく食べると、魚介の系統らしい、とは解るけれど、鶏からもダシを取っていそうな印象。しかし実際は、鰺や鯛などの煮干しだそうです――それっぽい苦みや香ばしさがないのに驚き。風味だけが見事に凝縮されてる。
 麺は、公式サイトによれば太麺なんですが、つけ麺で使用されている太麺とは違うので、中細くらいの感じ。ストレートでコシが強く、食感が強い。ラーメン食べてるな、という気分になれます。
 具材はチャーシュー、メンマ、葱、海苔、ナルトとラーメンの定番を揃えてますが、しかしそれぞれに味わいや食感を考慮していることが窺える。チャーシューはやや薄切りの2枚、食べる量が多い人には物足りないでしょうが、この厚みでちゃんと肉の味も脂の円やかさもあって、きちんと必要な満足感を添えている。個人的な好みからすると、メンマはちょっと歯応えがありすぎなんですが、あれだけスープの味が強いと、個性を出すためにはこのくらい必要でしょう。またそれ以外に、そぼろに炒めた肉と思しいものも乗っていて、これが麺やスープを啜るときにアクセントとなっている。
 しかし何に感心したって、これだけ見た目も味も濃厚なのに重たくないこと。狭い立地ゆえなのでしょう、机上に調味料の類がなく、味変は出来ないのですが、そんなことを気にすることなく、軽やかに箸が進む。気づけばスープも残り僅か。塩分摂りすぎは問題のある身体なのに、思わず最後まで飲み干してしまいました。
 以前、せたが屋の看板を掲げたお店で食べたときは、私にはあまり合わないかな、と感じたのですが――当時の体調があんまり良くないのも原因だったかも――こちらは非常にしっくり来た。次にラーメンアベニューを訪ねるときは他のお店のメニューから選ぶつもりですが、仮に他の2店舗が合わなかったとしても、ふくもりが入ってるならちょこちょこ訪ねてもいい、と思うレベル。

 ちなみにこの日は本当に客足が悪く、食べているあいだに、私ひとりしかいない時感がありました。その後、何人か入ってきたようですが、それでもよほど手が空いていたのでしょう、フードコートスタイルにも拘わらず、店員の方が食器を引き上げてくれました……なんだかとっても申し訳ない気分。

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