オーソドックスでいいのだ。

 2月6日の映画鑑賞のあとの話。

 この日までの3日間、日本橋ふくしま館のイートインでは初出店となるラーメン店が来ていた。しかもどうやら、かなりオーソドックスな喜多方ラーメンらしい。あちこちで色んなラーメン店を開拓するようになったいまも、基本的には喜多方ラーメンや佐野ラーメンのような、醤油のタレに中太縮れ麺、という組み合わせがいちばん好きなので、とりあえず試してみないわけにはいかない。この日鑑賞した映画については、気持ちを落ち着かせて鑑賞したかったので、イベントが重なっていない翌週に回すことも考えていたのですが、結局ここの味を確かめたいがために、TOHOシネマズ日本橋を利用したのです。いや本当に。

喜多方麺茶屋のチャーシュー麺。

 というわけでいただいたのは、喜多方麺茶屋のチャーシュー麺。なにせイートインでの提供は、調理スペースの制約があるのか、メニューを大幅に絞り込んでいて、今回の選択肢は喜多方らーめんかチャーシュー麺の2択しかない。通常、初めて訪れるお店ではデフォルトに近いメニューを頼む主義なのですが、まあこのくらいはいいか、と今回はチャーシュー麺にしてみた。さすがに大盛りは控えた。
 写真から解るとおり、素晴らしくオーソドックスな佇まい。チャーシューがホタテ貝のように、一端に脂身を、反対側に肉を詰めた綺麗な形に成型されていて、見た目がまず綺麗。他の具材もナルトにメンマ、そしてネギと、実にシンプルです。
 まずスープを啜る。こちらも、複数の出汁を合わせたりしている印象はなく、素直でスッキリとした味わい。後味もくどくないので、誰でも食べやすいのではなかろうか。
 麺は前述の通り中太縮れ麺です。適度な弾力と、仄かな小麦の風味があって、こちらも安定した仕上がり。《喜多の舞》というブランドとしてお土産も発売しているくらいで、恐らく自信があるのでしょう。スープよりも麺のほうが力強い印象ですが、バランスは取れてます。
 そしてチャーシュー。箸で解れる柔らかさと、程よいコクのある脂身が美味しい。ただ個人的には、肉の部分にもうちょっとジューシーさが欲しい。柔らかいけど、少々パサついていたのです。仕込みのコンディションとか、カットした部位の違いもありそうですが、そこだけは惜しく思えました。あと、ネギがちゃんと切れていなかった……もしかして、きょう厨房にいた人が慌ててたんだろうか?
 最後に辛いことを書きましたが、基本的には私好み。私は日本橋ふくしま館のイベントカレンダーを毎月しっかりチェックしていて、まるやが来ているときには必ずそこに合わせて映画鑑賞の予定を立てるほどですが、ここもふたたびイベントカレンダーに名前が載っていたら、予定を合わせることを検討してもいい、と思うくらい。また来てくれるかしら。

喜多方麺茶屋出店時の日本橋ふくしま館店頭に掲示されていたメニュー。
喜多方麺茶屋出店時の日本橋ふくしま館店頭に掲示されていたメニュー。

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