わざわざ麺・酒処 ぶらりのためだけに出かけてきた。

 ちなみにこの項は2021年4月16日にアップする予定でした。なんか知らんが忘れてたらしいので、遅ればせながらアップ。

 今週は火曜日にハシゴして、そのうえ金・土と観るものが決まってしまっていた。このうえ木曜日まで映画館通いするのはさすがに多すぎだ、と思ったので、15日はやめにしました。
 ……でも外食はしてきた。
 どーしても気になっていたラーメン屋があったのですが、ここは最寄りに映画館がない。ついでの用事がなければ、決め打ちで足を運ぶしかない。幸い、本日赴いたところは、まわりに映画館はなくとも私のふだんの行動圏内にある。午前の用事をあれこれと済ませたあと、思い切って出かけてみました。

 場所は日暮里駅を出て、少し脇道に入ったところ。地図で確認していても一瞬解らなくなるほど奥まったところですが、路地の入口に看板が出ているので、手前まで行けば辿り着ける……それでも、「本当にこっちで合ってんの?」と不安になりますが。
 麺・酒処 ぶらりというこのお店、ミシュランガイドのビブグルマンにも選出された有名店ですが、私がここに来てみる気になったのは、『ラーメン刑事』のせいだったりする。
 元刑事でありラーメン好きでもある小川泰平氏のエピソードに想を得て、津田寛治演じるラーメン刑事が事件捜査の傍らラーメンを捜査する、というていで、『孤独のグルメ』風にレポートするドラマ。チャンネルNECOのオリジナル作品として放送が始まり、現在2本のエピソードがリピート放送されている。
 存在自体は知っていたのですが、たまたま母がこれを観ている場に遭遇して、初めてちゃんと鑑賞。その際に流れていた第2話にて採り上げていたのが、この麺・酒処 ぶらりだったのです。
 もともと人気店なのに、CS系とはいえテレビで扱われてしまってますから、お昼時に直撃すると並ばなくてはならなくなる。そこで、少し早めの時間に着くよう調整しました。
 着いてみると、店頭に列はない。ただし店内に空席は僅か、それも私が着席して間もなく埋まり、入口そばに待機客が立ち始めた。実にギリギリのタイミングでした。

麺・酒処 ぶらりの鶏白湯らーめん玉子入り。

 注文したのは、鶏白湯らーめん玉子入り……『ラーメン刑事』で津田寛治さんが主張していたとおり、券売機左上のボタンを押してみた……というわけではなく、予めメニューを調べて、吟味した上でこれにしてみた。
 食べてみて、ドラマのレポートの的確さ、鮮明さに感心しました。ドラマから受けた印象ほぼそのまんま。
 確かに濃厚な鶏の風味、しかし独特の臭みがなく、後味がスッキリしてる。私の好みからするとちょっと塩味が強いのですが、それでもスープを啜り始めると止められない。
 具は鶏のチャーシューに白髪葱と糸唐辛子、それから山くらげ。優しくほぐれるチャーシューに適度な歯応えを添える白髪葱、糸唐辛子のほんのりとした辛みもいいアクセントですが、侮れないのは山くらげです。ちょこっとだけ苦みと、そして一瞬ドキッとするほど弾力がある。この山くらげを挟むことで、ほぼ鶏で出来てるラーメンの旨味がより強調されてる。
 通常料金ではつかない煮玉子は、黄身に適度なとろみがあって、スープにちょっと浸して食べるとコクが生まれる。
 麺はスタンダードな中太縮れ麺、実にいいモチモチ加減で、スープをよく絡めてくれる。しかしスープ自体が濃厚でも優しいので、自分でも驚くくらい箸が進む。あんまし席を埋めたくない、という気持ちもありましたが、それを抜きにしても、私としては異例のハイペースで具を食べきってしまいました――身体の問題がなければ確実にスープも完飲してた。

 まさにドラマの描写から期待したとおりの味で満足……だったのですが、ひとつだけ、想定外だったことがある。

 ドラマの印象より、店内が暗い。

 立地条件を考えれば予想できることではありました。何せ、やたらと細い路地にあるので、日照が悪いのは確かなのです。
 が、それよりもミスリードされたのはドラマでの描写でした。ドラマのなかで観ると、ものすごく明るい様子だったのです。
 これも考えてみれば当然で、店内の照明だけでドラマを撮るのは難しい。恐らく撮影時には、専用の照明を持ち込んでいたはずなのです。そりゃあ明るくなるよ。
 加えて私はカウンターいちばん奥の席。右手の方は影が差していて、手許が見づらいくらいでした……まあ、食べるのに難儀するほどではなかったのですが、ドラマの印象との違いに戸惑ったことは否めない。
 上に載せた写真がわりあい鮮明なのは、純粋にiPhoneのカメラ機能が優れているからです。私同様にドラマからイメージを作って訪れる方は、照明だけ想像を補整しておくことをお薦めします。

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