劇場で鑑賞した本数: 99本(延べ・101本)
映画館自体はギリギリで営業を続けていましたが、封切自体が延期になったり、こちらにも諸々と身辺の変化があって出かける時間が取りづらく、辛うじて毎年の目標である100本に達した格好です。重複して鑑賞したのも『ARIA The CREPUSCOLO』と『ヒーリングっど プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!』の2作だけでした……もう1回劇場で観たい! と思った作品は幾つかあったんですが。ちなみに、年明け早々に『ARIA the BENEDIZIONE』はもういっかい観ます。映像ソフトもしくはオンデマンドで鑑賞した本数: 33本
もう映画館が完全に休業することはあるまい、と思っていたら、前述のような成り行きで、思っていた以上に自宅でも観る機会が増えてしまった。しかも配信とレンタルがほとんど同じくらい、というのもちょっと意外な結果でした。今年は在宅透析を始めたことで、自宅にて映画をガッツリと鑑賞出来る枠が取りやすくなったので、来年以降もこのくらいの本数で推移するかも知れません。最も多く訪れた劇場: TOHOシネマズ日本橋 25本
薄々そんな気はしてましたが、案の定、午前十時の映画祭の再開によって、TOHOシネマズ日本橋に立ち寄る回数が明白に増えました。ただしそれでも、“家からいちばん近い”という優位は揺るがず、TOHOシネマズ上野での鑑賞本数は23本、と肉迫する結果に。まだコロナ禍が終息に至らないこともあり、不透明な要素もありますが、午前十時の映画祭は2022年度の開催が確定、そして上野での上映は今回も行われないため、来年もたぶん日本橋優位、上野がそれに続く状況が続きそうです。
私的ベスト10(2020年11月以降に劇場で封切り公開され、今年鑑賞した作品)
順位 | 作品タイトル | 日本公開日 |
---|---|---|
1 | 『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』 | 2021年10月01日 |
2 | 『映画大好きポンポさん』 | 2021年06月18日 |
3 | 『マリグナント 狂暴な悪夢』 | 2021年11月12日 |
4 | 『ラストナイト・イン・ソーホー』 | 2021年12月10日 |
5 | 『ウォーデン 消えた死刑囚』 | 2021年01月16日 |
6 | 『ノマドランド』 | 2021年03月26日 |
7 | 『DUNE/デューン 砂の惑星(2021)』 | 2021年10月08日 |
8 | 『ファーザー(2020)』 | 2021年05月14日 |
9 | 『ライトハウス』 | 2021年07月09日 |
10 | 『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』 | 2021年08月13日 |
次点 | 『キャッシュトラック』 | 2021年10月08日 |
次点 | 『ARIA The CREPUSCOLO』 | 2021年03月05日 |
次点 | 『ARIA the BENEDIZIONE』 | 2021年12月03日 |
1位は、正直に言えば思い入れもだいぶ含まれてます。初めて登場から退場までずっとリアルタイムで見届けることの出来たジェームズ・ボンド、しかも連作としても美しい着地を遂げたこの作品を賞賛しないわけにはいかない。監督が自身のルーツにちなんで、ちょこっと日本らしいモチーフを入れてくれたのも嬉しい。
2位は、アニメながら実写映画への愛情に満ちた内容にやられました。趣向にぴったりとハマる、粋すぎる決着も忘れがたい。映画好きとしてはこれを下にする理由が見つかりませんでした。
3位と4位は今年、わたしにとってのスリラー傑作コンボ。どっちも、特に3位のほうは好き嫌いが分かれる趣向なんですが、そういうものを採り入れつつ、自分の色をくっきりと出しているのが素敵。機会がなくて実現してませんが、3位は本気でもーいっかい劇場で観たかった。
アスガー・ファルハディ監督の登場を機に、イスラム系国家の映画をたまーに拾うのが楽しみになってます。今年はほとんど拾えませんでしたが、唯一の、そして素晴らしい収穫がこの5位。イランの社会性をきちんと反映しながら、見事なエンタテインメントになっている。
6位は今年度のアカデミー賞獲得も納得の名作。昨今の社会を反映しながら、途方もなく美しいヴィジョンが映画として逸品。7位は、優れた映像作家にしてSF映画の旗手となりつつあるドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の本領発揮たる1本。ちゃんと完結まで映画化してね。
8位は下馬評を覆すアカデミー賞主演男優賞獲得で世間をザワつかせた作品、ですがそれも納得の、堂々たる演技と、誰にも訪れうる瞬間をサスペンス的に昇華した手管がよかった。9位は今年いちばん禍々しい傑作。10位は、なんだか思ったような結果は残せなかった気はしますが、純粋に面白かった。
次点は、並べた結果10位から漏れてしまったけれど触れておきたかった3本。『キャッシュトラック』はガイ・リッチーの監督としての成長とジェイソン・ステイサムの俳優としての成熟が窺えた点が個人的に嬉しかった。『ARIA』2作は……もう思い入れが強すぎて触れずにいられなかったのです。『~the BENEDIZIONE』はほんとーに年が明けたらもういっかい観てきますよ。本気ですよわたしは。
私的ベスト10(2020年10月以前に公開され、今年鑑賞した作品)
順位 | 作品タイトル | 日本公開日 |
---|---|---|
1 | 『シャイニング 北米公開版〈デジタル・リマスター版〉』 | 1980年12月13日 |
2 | 『ファイト・クラブ』 | 1999年12月11日 |
3 | 『ターミネーター2』 | 1991年08月24日 |
4 | 『オクトパスの神秘:海の賢者は語る』 | 2020年09月07日 |
5 | 『グッドフェローズ』 | 1990年10月13日 |
6 | 『座頭市物語』 | 1962年04月18日 |
7 | 『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊〈4Kリマスター版〉』 | 1995年11月18日 |
8 | 『機動警察パトレイバー 2 the Movie 4DX2D』 | 1993年08月07日 |
9 | 『愛のコリーダ〈修復版〉』 | 1976年10月16日 |
10 | 『ターミネーター』 | 1985年05月25日 |
1位は、やっぱりキューブリックは凄かった、と実感するホラーの傑作。原作者がお冠なのも理解できますが、こういう解釈は充分にアリだと思う。ランキングには加えませんでしたが、この映画版にも原作者にも配慮した『ドクター・スリープ』もいい仕事でした。
2位と3位は思いっきり公開当時にも観てますが、まだその衝撃が衰えていないことに驚いた。午前十時の映画祭に採用されたこともまた納得。
今回こっちにリストアップしたなかで最新の4位は、海洋ドキュメンタリーの常識を裏切る名作でした。こういう切り口は意外。
5位は近年作『アイリッシュマン』にも繋がるマーティン・スコセッシ監督の原点を感じる1本。6位は、その後勝新のライフワークになったのも納得の傑作でした。
狙ったわけではありませんが7位と8位は押井守監督作品が並んでしまった……その後のSF映画に与えた影響の大きさがよく解りました。
9位はセンセーショナルな事件に隠れた人間の情を繊細に描いていたのに驚きました。10位は、続篇とセットでもよかったんですが、低予算のなか工夫を凝らしたとはいえやっぱり粗い特撮がちょっと気になったのでこの位置に。しかしそれでも面白さはいまも健在です。
2022年の展望
昨年のこの項でリストアップしたなかで、『ナイル殺人事件』と『シン・ウルトラマン』は公開延期になってしまいました……が、他はほとんど公開されたのですから、2020年末前後よりはだいぶ展望が開けた、と言っていい気がします。こちらも何だかんだと延期の続いたスティーブン・スピルバーグ監督版『ウエスト・サイド・ストーリー』が、本国では無事封切られたので、どうやら新たな封切予定日である2月11日にはなんとか鑑賞出来そうです。クリント・イーストウッド監督最新作『クライ・マッチョ』や人気アニメシリーズ待望の劇場版『ゆるキャン△』など、楽しみな作品は多々あれど、いまはそれらがなるべくスムーズに封切られて、次に繋がる収益を上げてくれることを願うのみです。
なお、自宅での血液透析が可能になったことで、透析中にDVDや配信を観ることが普通に出来るようになったので、来年も自宅で観る本数はそこそこあると思います――それでも私はあくまで映画館に行くことを優先しますが。だからこそ、早く感染拡大が終息することを心から願いたい。
それでは皆様、良いお年を。
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