本当は今日、楽しみに楽しみにしていた映画を観に行くつもりだったんですよ。発売直後にチケットも確保して、あとは出かけるだけ……だったのですが、困ったことに台風が迫ってきて関東近辺は大荒れに。ちょうど帰宅するぐらいの時間が暴風に突入しそうだったため、だいぶ思案した結果、きょうは諦めることにしました。どーしても封切り日に観たかったんだけど、さすがにずぶ濡れだけでは済まない恐れがあったし。
しかし映画を観る気マンマンだったため、家でほかのことをするのも落ち着かない。そう言えば今日はNetflixで気になっていた作品の配信日でもある、と思いだし、そっちを観よう、と用意をして、リビングのテレビをネットに繋いだ――が、午前中にはまだ配信は始まってなかった。金曜日配信、と書いてあるんですが、どうやらNetflix基準ではまだ金曜日になってないらしい。
最終的に、借りたはいいけどいまいち乗り気がせず、観る時期を決めかねていたDVDを鑑賞することに。
作品は、ギレルモ・デル・トロ監督による第1作のスマッシュ・ヒットを受けて製作されたシリーズ第2作、悲劇の記憶が薄れた頃に、小学校の教師に呪われた怪物の気配が忍び寄る『ミミック2』(GAGA-HUMAX初公開時配給/Full Media映像ソフト発売)。
……もともと期待はしてなかった。続篇とは言い条、デル・トロ監督以下、前作のスタッフ・キャストはまったくと言っていいほど関与してない。出来不出来を抜きにしても別物になる覚悟はしといたほうがいいし、もともとこないだ『ミミック』を観たのもデル・トロ監督の作品をコンプリートしようとした一貫なので、本人が関わらない続篇を無理に観る必要はなかった。
でも届いたのでいちおう観たわけですが……これはだいぶヒドかった。どんな作品でも評価するべきところはする、というスタンスの私でも褒めるところが見つけにくい。強いて言えば、昆虫という種の特性をクリーチャーに反映して、その知識を応用して恐怖やヒロインの対処を描いているのはいい。しかしそれ以外がほとんど駄目。いちばんいけないのは、登場人物の行動が全般に雑、という点。そもそものクリーチャーの行動からしてだいぶ作り手の恣意に左右されてますが、人間サイドがあまりにも細かいことを考えてないのに苛立ちます。いや、あの犯行で人間を疑うなよ、とか、この状況で安易に解雇するなよ、とか、その段階で強硬手段に出るなよ、とか。
恐怖させるシーンでも、間が悪かったり、表現がやけにコミカルだったりして、いまいち乗れない。加えて、別のシーンで誰かが殺害されたことがあとあと伏線になったり、怖さを増幅するために有効活用される、ということも少なく、行き当たりばったりの感が強い。
なまじ前作はデル・トロ監督の職人芸が光っていただけに、作りの粗さが目立ちます。このシリーズ、このあともまだ作られてるんですが、3作目はさすがに本国でも映像ソフト直行になったのは宜なるかな……私も3作目まで観るのは躊躇う……と言いつつ、怖いもの見たさでまた借りてしまうかも知れませんが。
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[…] 原題:“Mimic 2” / 原作:ドナルド・A・ウォルハイム / 監督:ジーン・デ・セゴンザック / 脚本:ジョエル・ソワソン / 製作:ジョエル・ソワソン、マイケル・レーイ / […]