12月14日に、2021年12月リリースの『心霊闇動画60』を鑑賞。公園で遊ぶ家族を記録した動画とそれに纏わる奇妙な出来事《最初に気がついた人》、誕生会で起きたトラブルの最中に撮影された怪異《3人いる》、キャンプ場のバンガローで談笑する若者を襲う恐怖《キャンプ場の管理人》など、全6篇を収録。
今回も《質問コーナー》はない。それだけでちょっと印象が良くなる……まさか、その効果を狙ったわけでもないでしょうけど。
相変わらず映像自体はわりあい単純なものが多いのですが、付随するエピソードが面白くて、ホラーとしてなかなか観られます。特に、エピソードと映像の異様さがもつれ合う《3人いる》はなかなか怖い。最後のそれに気づくなら、その前の奴にも気づけよ、とは思うけれど、怪談としては成立してるし、その後が心配になる余韻の悪さもこの場合は効いている。
こういう怪奇ドキュメンタリーをひたすら漁っていると、よほど特異なシチュエーションでもない限り、映るものは似たり寄ったりに陥りがちです。だから、シリーズとして個性を出す、違った怖さを抽出するには、やはり掘り下げが重要になるのでしょう。そのことが本巻で言えば《最初に気がついた人》でよく解る。映像自体はほんとに、(当事者にとっては驚きものでも)どーしようもなくありきたりな代物ですが、付随するエピソードでちゃんと怖さが生まれている。あとは、ここで提示された疑いを、更に追求できれば、このシリーズもリリースの早さばかりではない強みを獲得出来ると思うのですが……まあ、そこまで望むのは酷よね。コンスタントに出してるだけでも立派だと思うわ、うん。
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