初のファミ劇オリジナル。[レンタルDVD鑑賞日記その778]

 12月14日に、2022年10月リリースの『ほんとにあった!呪いのビデオ 特恐編』を鑑賞。自主映画撮影の準備をしていたスタッフが体験した奇妙な出来事《機材チェック》、初めてリモート飲み会を実施した女性達が思わぬ恐怖に遭遇する《移動する影》、怪談イベント好きの投稿者が友人たちと共に心霊スポットを訪れたときに味わった恐怖のエピソード前後篇《トンネルの先》など、全7篇を収録。
 実はこれ、既に2回くらい観ている。先代演出マキタカズオミが就任した直後に、『ほん呪』をずっと放映し続けているファミリー劇場のオリジナル版として製作、リリースに先駆けて放送されていたものなのです。たまたま放送時に発見したため、リピートで録画して、その月のうちに鑑賞している。しかしきちんとネタにした覚えがなかったため、ちょうど最新巻に追いついたタイミングでもあるので改めて借りて鑑賞した次第。
 冒頭の首ボキッの不自然な仕上がりにやや脱力しますが、シチュエーションのユニークさはなかなか。どうやっても助手には焦点が合わないカメラトラブルを扱った《機材チェック》、早くも取り上げられたコロナ禍ならではのシチュエーションで展開する《移動する影》、トンネルで遭遇した怪奇現象を時系列で描く《トンネルの先》は、肝心の映像自体はやや陳腐であっても、設定のユニークさゆえになかなか見応えがあります。
 ただ、着任早々だったからか、やはり掘り下げに物足りなさを感じてしまうのも事実。《トンネルの先》はほぼ“怪談”としか言いようのない出来事を扱っていて、調べていけばもっと面白くなりそうですし、投稿者のいくぶんズレた発言まで関心を惹くのですが、そこで踏み留まってしまうのがちと勿体ない。あえて過剰に踏み込まない、というのも表見手法のひとつとは言い条、ここはもっと頑張って良かったと思うのです……今回は製作にファミリー劇場が入っている都合上、予算やロケに制約があった、という可能性もあるかも知れませんけれど。
 ファミリー現在は季節を問わず、どこかしらで放送していて、お盆だったり年末だったりに、ランダムに採り上げている。たぶんこれ目当てで契約しているひとも多少はいるはずですから、ときどきこういうスペシャル版を製作すればいいのに、と思うのです。

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