2月15日に、2022年5月リリースの『封印映像58 トウマさん』を鑑賞。呪われているという男性を、オカルトに凝っている友人が祓おうとする一部始終を記録した《次はあなた》、配信の罰ゲームで心霊スポットに直撃する様子を撮影した男性3人を襲う異様な出来事《誘う者》、肝試しとして廃墟に潜入した男性達のふたつのカメラが記録した《転がる》、サークルの打ち合わせが早く済んでしまった暇つぶしに行ったコックリさんが想定しない事態を引き起こす表題作の全4篇を収録。
依然として演出担当は帰っていない模様。そして名物ADの田中も画面に映ってない、けどナレーションは田中がやっているっぽい。けっきょくいまここの体制はどうなってんねん。
展開には色々と変化は加えているので、それぞれ単品のホラーとしてはまあまあ見られる一方で、怪奇映像そのものにもインタビュー映像にも台詞っぽい不自然さがあって、いまひとつ乗りきれないのが問題。こと、背景を探る際のスタッフ同士の会話でさえ演技っぽさが滲み出るのはどうなんだ。お願いだからもうそろそろフェイクを撮るときの方法論を確立してくれ。
最近この手の作品はあんまり“真実である”というのを前に押しだしていないので、ぶっちゃけ映像、内容がフェイクであることを気にしない人のほうが多い、とは思う。でも、せめてもうちょっと「もしかしたら真実かも?」という疑念を抱かせるような真実味、生々しい怖さが欲しい。合成の自然さはもちろんですが、さり気ない会話、インタビューでの反応、といったところの自然さも重要です。
……と、あれこれ記しつつ、シリーズを順に鑑賞している身には、「それより演出・鬼塚はどこいった?! 田中はなんでナレーションだけ?!」という疑問をほったらかしにされる方が気になったり。スタッフはあくまで脇役であって、その来し方行く末にはあんまり興味がない私でも、ここまで本篇の展開に絡んじゃった人びとのその後、退場したあとの体制についていっさい説明がないのはさすがにどうかと思うの。
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