8月5日の出来事……もともと当日にアップするつもりだったけど、こういう事情でストックに回してしまいました。
ただいま今月の作業の仕込み期間です。気分的に余裕があることもあり、お昼だけ食べに出かけてきました。
厳密には、お昼だけの用事ではない。月に一度、透析の前後に取った血液をクリニックに提出してくる、という大事な用事もある。自宅近辺でしばらく続いている工事の影響で、いつもと違うルートを取らされ、通常の3倍くらい時間がかかりましたが、無事に提出したあと、そのまんまバイクを流して、浅草に赴きました。
当初は、昨年に火事の影響で渋谷を撤退、移転してきた鬼そば藤谷を久々に訪ねるつもりだったのです。雷門近くの地下駐車場に、あれこれありつつもバイクを駐めてお店まで歩いていったら――営業してない。参照するページによって表記が異なっていて、私も誤解していたのですが、どうも月曜定休だったらしい。混雑状況に月曜日まで書いてあるGoogle Mapがいちばん困る。
ただ、浅草には他にも、気になっていたラーメン店がある。幸い、鬼そば藤谷と同じ通りのはす向かいくらいにあり、通りすがりに開いていることも確認したので、すぐさま気持ちを切り替え、そちらに向かう。
訪れたのは、麺屋 つけ麺 太輔。昨年の大つけ麺博でいちど食べているお店です。そのときに場所を確かめて、そのうち行きたいな、と思っていたのです……そう考えると不幸中の幸いです。移動と駐車に手間取って予定より現地入りは遅れましたが、まだ11時台。他にお客はいなかったので、すぐ着席出来ました。
注文したのは、味玉海老つけ麺。普通は通常のつけ麺から頼むべきなんでしょうけど、未だに四代目けいすけの味を懐かしがっていて、“海老”の2字についつい惹かれてしまうのです。そもそも鬼そば藤谷でも海老塩らーめんを食べるつもりでいたので、海老の口になってたし。麺の量は小にしてもらいました……もともと健啖家でないし、今日はここに来るまでの紆余曲折で疲れ果てて、食欲自体はそんな強いわけではなかったのです。食べきれないのは申し訳ない。
注文後に茹で始めるようで、着丼まで若干時間はかかりましたが、つけ汁はそのぶん熱々。これだけで結構好感度は高い……入口開けっぱなしで、1階席は無茶苦茶暑かったですが。暑いのが苦手な方は2階席を利用したほうがいいと思う……さすがにそっちは空調あるでしょ。
具材は、麺の上に味玉とメンマ、つけ汁には縦に切ったチャーシューと葱。そして麺の上には2種類のパウダーが振りかけてある。恐らく、海老の味はほぼここが決め手なのだと思います。麺を手繰り、汁に適度に浸して啜れば、確かに海老の味。たぶんつけ汁は通常の魚介豚骨と一緒だと思われますが、そこにこの2種類のパウダーで海老の風味を加えている。やりませんでしたが、たぶん麺だけ啜ってもちゃんと海老風味だと思う。
つけ汁のベースがかなりしっかり炊き込まれた豚骨魚介で、口に粉っぽさが残るくらい濃厚。しかもパウダーまでついてますからなおさら汚れます。しかし、かなり味はくっきりとして美味しい。どうしてもこってり感は強いですが、そこから予想されるほどのクドさもえぐみもないのは、丁寧に炊き込んでいる証拠です。何せ暑いなかをバイクで走ってきて、挙句暑いところで食べているので、そんなに箸の進みは早くなかったのですが、健啖な人にはたぶん食べやすい部類。
麺は浅草開化楼との共同開発によるオリジナルだそうです。つけ麺の主流である極太のストレート麺。どのあたりが一般的なつけ麺と違うのか、明確に説明しづらいんですが、小麦の風味は柔らかく、麺の弾力は強くても喉越しはスルッとしていて、確かにちょっと違う。つけ汁のパンチの強さに負けず、なおかつ後味をマイルドにしている感覚もあるので、確かにレベルは高いと思う。
チャーシューは脂味のところでほろほろと崩れますが、正直に言えばやや固め。柔らかすぎると、このスープを吸って味が濃くなってしまう、或いはスープそのものに影響してしまうので、バランスは難しいところかも。通常の海老つけ麺にはついていない味玉は、白身はほぼ固まっているけれど、切ると黄身のとろんと垂れてくる、だいぶ柔らかめの半熟、という絶妙な具合。幾ら後味は比較的スッキリしているとは言い条、食べ進めるとやっぱりクドくなるつけ麺の味わいを適度に和らげてくれます。
少なめにしても、やっぱり暑さで疲れている身体にはクドかった、というのが正直なところですが、盛りを小にしてもらったこともあり無事に麺は完食。出来ればスープ割りの有無と味も確認したかったところですが、この味だと、やっぱり当日の体調には厳しそうだったので断念。ただ、間違いなく美味しかった。体調が整っていれば普通盛りは私でもいけそうなので、気温が穏やかになった頃にもういちど訪ねてみようかと思います……でもまあ、その前に鬼そば藤谷に行くとは思う。
余談ですが、食べに行ったその日の夜の『しゃべくり007』に、ナイツやおぼん・こぼんら漫才協会の面々が出演していて、浅草全面協力でレギュラーを協会に勧誘する、という趣向の企画をやっていたのですが、そのかなり早い段階でこのお店が出てきて驚きました……この日は芸人はいなかった、と思う。サインはいっぱい飾ってあったけど。
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