有楽座初体験。

　きのう一本観たばっかりだし、夕方から飲み会もあるし、この土曜日は恒例の映画鑑賞もさすがに止めておこうか、と思っていました、つい昨晩ぐらいまでは。が、実質的に平日でもある本日、いつもの土曜日と同じく早い時刻に起こされることに気づいたので、お昼までに帰宅できるスケジュールで映画鑑賞込みの外出を敢行することにしました。

　初回が午前八時四十五分なので、早く起こされるにしてもかなりギリギリです。慌ただしく準備をしてバイクにて出発。但し場所はもう躰に道順が染みこんでいる気がする有楽町なので、速やかに到着。

　劇場は今月新装したばかりの、ニュー東宝シネマ改め有楽座。いちおう銀座地区の劇場にはすべて足を運んでいる私としては、どんな具合に改装されたのかも確認したかったところでしたので、こけら落としは当初そんなに観る気のなかった作品だったのですが、この機会に訪れてみた次第。

　一階の窓口は小綺麗になっていましたが、ビルやエスカレーターは基本的に前のまま。それだけに、上がったときの壮麗な佇まいに一瞬戸惑います。売店類も随分と見栄えがよくなり、肝心の劇場内も座席、スクリーン、音響すべて豪華で上質。強いて問題を挙げるなら、こけら落としの作品が作品だったために、真新しい設備の匂いよりも子供特有の体臭がかすかに染みついてしまっていることぐらい――しかしさすがにそーいう指摘は酷というものでしょう。子供が大勢入っていても崩れない落ち着いた雰囲気には文句がつけられません。かつては有楽町スバル座に次いであまり入りたくない劇場のひとつでしたが、これなら寧ろ次に来る機会が楽しみなくらい。頑張ったなあ、東宝。

　鑑賞したのはシリーズ九作目にしてこちらも初体験、『名探偵コナン　水平線上の陰謀(ストラテジー)』(東宝・配給)。劇場版は前々から耳にする評判がけっこう芳しかったのでいちど観てみたいと思ってましたがなかなか足が向かず、この機会に思い切って鑑賞。――本当に、思いの外面白い。謎解きにはかなり大きな穴が開いていますが、それでも複雑さと子供向け故の解りやすさを両立させるために張り巡らせた丁寧な伏線、絶え間なく繰り出されるサスペンス、更に原作では珍しい毛利小五郎の見せ場を用意するなどレギュラー・キャラクターの見せ場もきちんと用意している。その辺の日本映画などより格段に良く出来てます。このクオリティなら、既に準備されているらしい次回作も観ていいかも。前述の通り今夜は出かける用があるので、詳しい感想は明日以降、こちらにアップします。

　観賞後は近くの某劇場で来週観る作品のチケットを確保し、秋葉原で買い物をしてから帰宅。脳味噌を再起動してからまた出かけます。