『ARIA The NATURAL』第11話 その 大切な輝きに…

 野球中継+全仏オープンテニスの影響で、28:00からの放送……もう大人しく4:00と言えよ。朝だよそれは!! 録画してあとで鑑賞しましたさ当然でしょーが。

 暁の兄が直々に灯里を指名してきた仕事は、ネオ・ヴェネツィアン・グラスの運搬。ゆったりのろのろ運転を見込まれた微妙な内容だったが、それでも初めての指命と、生で触れるネオ・ヴェネツィアン・グラスの美しさにはしゃぐ灯里。しかし、同行する若い職人は機嫌が良くない……

 うーん、消化が緩い。いつも私が厳しいことを言っているあの脚本家の仕事ですが、相変わらず台詞の処理が拙く、不自然な発言が多いのが引っかかる。今回は演出についても、ゆったりした、というよりはモタモタした印象で、和む以前に苛々するところが多かった。このあたりの匙加減が微妙だ。

 あと、これは私だけが感じているのかも知れませんが、無言や感嘆を表すときの声をいささか安易に使いすぎていないでしょうか。入れるのは構わないのですが、もっとさりげなく自然にやってくれないと、これも違和感を齎すだけでしょう。今回は特にやたらと耳につきました。

 今回のもうひとつの問題は、美しさについて云々出来るほど、ネオ・ヴェネツィアン・グラスを画面に見せていないこと。言葉の上っ面だけでしか美しさの真偽を綴っていないので、序盤で登場する心ない客の台詞も、灯里の美辞麗句もいまいち説得力を持たない。そうでなくても台詞の選び方が悪く、どう美しさを比較しているのか、感じているのかが伝わらないので余計にそう思ってしまうのです。

 あまり余分なエピソードを挿入しようとせず、オリジナル通りに描こうとしたことには好感を抱きますが、でもこうもぎこちなくては元も子もない――先週も書きましたが、なんか前シリーズの脚本家が拘わっていない回のほうが優秀な傾向があるな……。

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