『僕らのミライへ逆回転』試写会at映画美学校第一試写室。

 先日、1日のうちにふたつ届いた試写会の招待状のうち一つめが本日開催。例によっていつもの某氏をお招きして電車にて東京駅へ。指定の最寄り駅は東京メトロ京橋駅なのですが、このあたりの道はよく知っており、東京駅からでも迷わず、短時間で着けると解ったのでこちらを選択。工事中はよく眺めていたビルがいつの間にか完成していて、それがBMWの社屋だったことに妙に感心しつつ、会場となる映画美学校へ。やたら趣のある建物で、学校らしく事務所付近のテーブルに若い連中がたむろしているのを横目に入った試写室もこぢんまりとしていて、なんか久々に本当の“試写会”という気分を味わいました。

 作品は、『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンドリー監督最新作、トラブルで陳列しているビデオの中身がすべて消去されてしまい、苦肉の策で自ら映画をリメイクしはじめた店員と友人の奮闘をユニークに、そして愛らしく描いた僕らのミライへ逆回転』(東北新社・配給)。前作の『恋愛睡眠のすすめ*1が色々と微妙な出来だったので、某氏にも「つまんなかったらごめん」と先に断っていたほどだったのですが、思いっ切り杞憂でした。これは実にキュートな傑作。細かな成り行きには不自然さがつきまとうものの、そういう点まで含めて憎めない愛らしさがあります。序盤のドタバタと終盤のいい話ふうの作りがやや印象的に乖離しているのが気になりますが、しかし布石は怠りないし、そういう変化まで解っていてやっている雰囲気がある。隅々までに行き渡った手作り感覚が暖かな、いい作品でした。前作を観た直後は、自前の脚本のときは用心するべきかしら、と苦笑いしたのですが、今回は心地好く笑うことが出来ました。

 帰途は、13日に開催されていた豪華絢爛なパーティに参加していた某氏に延々「いーなーいーなー」と言っていた気がします。

*1:正確にはこのあいだに『ブロック・パーティー』というのがありますが、これは音楽ドキュメンタリーなので省く。そもそもフィクションではないし。

コメント

タイトルとURLをコピーしました