『ヴォイス〜命なき者の声〜』#02

 その日運ばれてきたのは、心臓麻痺による死者。だが佐川教授は、その死が感電死であった可能性を唱える。道端で倒れた死者は、いったいどこで感電したのか、何をしていたのか……? 理由が解るまでは納得できない質の加地はふたたび、ゼミの仲間たちとともにその死の背景を探ろうとする……

 前回はけっこう腐しましたが、今回の流れならもーちょっと評価できる。というのも、明らかに警察は事件性なしと手を引くケースであり、学生という自由の利く身分でないと調査できない内容になっているから。あまりに細かな条件がぴっちり嵌りすぎているきらいはありますが、この作品の設定でこそ語る必然性のある事件になっている分、前回よりずっと好感度は高い。

 フジテレビ系のドラマはそういう傾向が強いですが、本篇もレギュラー陣の個性がうまく完成されているお陰で、随所の描写も愉しい。ヤンキーとCSIマニアの駆け引きがけっこうお気に入りです。

 瑛太に次ぐ位置づけの石原さとみ演じる娘の過去まわりで事件性に踏み込んでしまいそうな危機感はありますが、こういう方向性ならわりと素直に観られそうです……ただ初回の内容からすると、必ずしも自覚的にやっているわけではない可能性があるから、最後まで悪い緊張感を引きずりそうですが。

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