二度目の“いいこと”の正体

 早めに帰宅し、午後五時に最寄りの駅で某氏と合流して新宿へ。車中と新宿に着いてから徒歩での移動中、しごくどーでもいいことを延々と話し続ける。

 行き着いたのは東京厚生年金会館、目的は――試写会。先日仄めかした二度目の“いいこと”の正体はこれ。Web上のプレゼントに駄目元だと思って締切ギリギリに応募したところ、当たってしまったのです。もうどえらい前から観たかった作品なので、いずれ観に行くのは確実でしたがそれでも(だからこそ)嬉しい。作品は、セバスチアン・ジャプリゾの小説『長い日曜日』を『アメリ』の監督・主演コンビが映像化した、ロング・エンゲージメント』(Warner Bros.・配給)。10年ほど前に四六判で刊行されたものの売れ行きが思わしくなく絶版となり、密かに出せ出せ出せ出せと訴え続けていたら映画化間際にようやく発売が決まった原作文庫版を先に読んでから観るつもりでしたが、いいの観られるなら。原作もいずれちゃんと読みます。

 肝心の内容は、監督が長年の念願としていた映像化というだけあって、原作の(恐らくは)非常に込み入ったエピソードを、登場人物の個性を活かしつつ巧みに織り込んでミステリアスな物語に仕立て上げています。視覚効果を多用した画面作りやコメディの挿入の仕方など『アメリ』を彷彿とさせる箇所も多々ある一方で、戦争描写の凄惨さがまた衝撃的。それでいてクライマックスは静かな感動を齎す、精緻なドラマ。いい意味で期待を裏切らない作品でした。詳しい感想は後日、こちらのほうに

 帰途も作品の感想よりだらだらと無駄話を続け、某氏が観ようかなーと思う作品は多々あれど上映時期を気にしていないために見逃しっぱなしであるという話を聞き、じゃあ次はアレのときまた引っ張り出す、と約束してお別れする。

 ちなみにこれで今年観た映画は25本になりました。……まだ三月上旬なのに。このペースを維持すれば今年も百本越えは確実です。

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