『かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜』第8話 見ているだけが……

 宇宙仁の謀略により、無理矢理肝試しに参加させられることになったはずむ。厭がって駄々をこねるはずむに、彼女を挟んで少しずつ奇妙な絆を育みつつあるやす菜ととまり、ひとり妄想しては身悶える明日太――そんな彼女たちの様子を、ずっと傍らで見つめているのが、あゆきだった。

 やたらと行動の濃い四人の影にわざと隠れていたあゆきの本心に焦点を当てるエピソード……といっても、自ら進んで舞台袖にいることを選んだ女の子ですから、終盤まで本心を語ることなく。実は彼女がいないと話が進まないくらいの重要な位置づけにいるのがあゆきであり、今後の物語の柱を補強する意味合いのある1話でした。合わせてエンディング・テーマに細工を施しているのも憎い。っていうかオリジナルよりもハスキーな膨らみのあるこちらの歌唱のほうがわたしは好みかも知れません。

 その傍らで相変わらずの月並子と明日太に、次第に距離を縮めていくやす菜ととまり、なんてのも着々と描いており、着実な話運びには好感を覚えます。……が、どうも1話1話は定番の素材を扱っているだけなので、あかほりファンや原作の読者以外にアピールできているのか微妙に思えるんですが、その辺はどうなのやら。

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