6年9ヶ月ぶりの映画館→新耳袋トークライブ77

 まずは昨晩の出来事。

 今年最初の深夜イベント、ちょうど新宿で観たい映画の封切りがあったので、ついでに観るつもりでいたのですが、1日最後の上映が18時45分とちょっと早い。ハシゴをする、というのも考えましたが、月曜日まで懐が寒いため、お目当ての作品だけ鑑賞したあと、付近でノートパソコンを使って作業したりしつつ時間を潰すことに。必然的に重くなった鞄をぶら下げ、さすがに徹夜イベントのあと自転車で1時間以上費やして帰還、というのは御免被りたかったので、電車にて移動。

 少し早めに現地入りし、まずはチケットを確保しようと映画館へ。訪れたのは、駅からは近いが妙に奥まったところに位置するK’s Cinemaです。けっこう特徴的なラインナップを扱っているので、常々気にしてはいるのですが、なかなか縁がなく、訪れたのは実に6年9ヶ月ぶり。某協会の割引を使った覚えさえない(たぶん入会する前だ)ので、予め電話して対応を確認したほどでした。ちゃんと使えて安堵。

 いったんチケットを確保したあと、紀伊國屋書店で1冊だけ漫画を購入して、それから改めて映画館へ。鑑賞したのは、ジョニー・トー&ワイ・カーファイのコンビによる、異能を備えた探偵の奇妙な活躍を描いたサスペンスMAD探偵 7人の容疑者』(彩プロ配給)。既にジョニー・トー監督作品の新作というだけで観る気満々なのですが、この作品、2007年の制作で、東京国際映画祭で上映されたのを最後に、映像ソフト化もされておらず、危うく日本では幻になるところだった1本でした。映像ソフト直行でも買うつもりでしたが、折角掛けてくれるのなら劇場で観ない手はない。そう思い、同日にまた別の尊敬するあの監督の新作が封切りになっているにも拘わらずこちらを優先したのですが――いや、中身自体は堪能したものの、上映に用いられたのがどうもDVDっぽかったのがちょっと残念。色々沢山観てきて、それなりに知識も仕入れた今となっては、やっぱりもっと高性能なデジタル上映か、フィルムで見せて欲しかった、と思わずにいられない。まあ、それでも大きな画面で観られるのは嬉しいんですが。ちなみにこの初日最後の上映では、本篇終了後に監督ふたりと主演のラウ・チンワンのインタビューの模様が流れてました。まあ、これもDVDの特典映像っぽいのでそんなにレアという印象はありませんけど。

 映画館を出ると、近くのファストフード店で映画のメモを取ったりノートパソコンで作業したりして1時間半ほど時間を費やし、更にTSUTAYAの品揃えを眺めて暇を潰したりして――実はこのあとに鑑賞する予定のイーストウッド関連作品のうち幾つかは、ここと六本木ぐらいにしか置いていないようだったので、とりあえず在庫を確かめに来たのです――、それからLOFT/PLUSONEへ。

 今年最初の新耳袋トークライブは、久々に充実の内容でした。最初の部は例によって殴り込みメンバーの今後の活動予定に現状報告で、ギンティ小林氏の語る内容があまりに「お前らいったいどこの中坊だ」と思うようなどーしよーもなさだったために笑いつつも本気で突っこもうかとずーっと足踏みしてましたが、第2部に入ると、木原浩勝氏単独で怒濤の新作怪談の連発へ。取材が充実していたうえに執筆もやたら捗ったとかで、既に書き上がっている分の初稿も参照しつつ矢継ぎ早に繰り出すエピソードのまあ濃密なこと。ほとんどはいずれ書籍で読めるとは解っていても、やはりこういうクローズドな場所での語りは味わいが違う。何せ今回は、木原氏に相槌を打つ役割の人もおらず、終始ひとりで語り続けていたので、最後には相当お疲れの様子でしたが、観客としては久々に満足しました。

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