夜、寝ているときに空から汽車の音を聴くことが、灯里にはある。アリシアも藍華＆アリスもそんな音は耳にしたことがない、という。やがて灯里のもとに、ときおり遭遇する不思議な出来事の支配者――ケット・シーからの、銀河鉄道への招待状が届く。しばしば危険な領域にまで自分を導いていくケット・シーからの招きに、灯里は初めて戸惑い、躊躇を覚える……
脚本・作画共に今回は終始力が入っていて、しかし内容自体はいい具合に力が抜けていて心地好い、アニメ版『ARIA』の本領に近い仕上がりでした。
筋には大した意味は感じられません。明らかに二種類の“銀河鉄道”のモチーフが混ざり合ったイメージは安直とも捉えられますし、けっきょく何を訴えたいのかは不明です。しかし、不思議な出来事がそのまま日常のすぐ近くに寄り添っている感覚を織りこんだ筋はまさにこの作品だからこそ出来るもの。ベストではありませんが、シリーズらしさを丹念に辿った、いい出来です。
しかし次回予告にはちょっと吃驚しました――原作中最大の色物エピソードを、二本立てとはいえ本気でやっているらしい。うわあ。いまからすごい楽しみかも。
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