『地獄少女 二籠』第六話 陽のあたる場所

 颯太は保健室登校を続け、同級生たちとも両親ともまともに口を利かない。だがただひとり、貴和子という同級生に憧れ、物陰から追い続けている。紀和子が他の男と親しくしているのもただ嫉妬の目で様子を窺っているだけだったが、その男が友人に彼女を貸し与えようとしているのを盗み聞きして……

 ……今回のゲストの持っているの、随分凄いカメラ機能のついた携帯電話だねえ。5倍くらいズームしたぞ。

 恨みの対象とその仕掛けは今回、なかなか意欲的だったと思います。三藁が事実上見せどころなしになりましたが、そのことにも珍しく意味があった。

 但し、シリーズ全体で見るとどうも違和感を覚えます。まだ依頼を果たしていない相手の前に現れ、思わせぶりな口を利いてあいが立ち去る、というこれも珍しいシチュエーションが描かれていますが、何故この相手にだけ一線を引こうとしたのかが謎です。そして、ひととおり用事が済んだのになんで骨女は保険医として潜伏したまんまなのか。意外とあんたら融通きかんのか。

 オチは、個人的にはかなり評価します。行動が正しいかどうかはさておくとして、主題である“復讐”という行為の幅を広く取ることに初めて成功している。前シリーズの時点からこのくらいの幅が取れてれば良かったのにねえ。

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