『鉄板少女アカネ!!』第7話

 同道する心太(塚本高史)とのあいだに微妙な空気を保ちながら、アカネ(堀北真希)が次に訪れたのは横浜中華街。鉄馬が送り先に記した住所は、中華街屈指の名店であった。ここの店主・王悦子(とよた真帆)が言うには、鉄馬は何と彼女と一緒に暮らしていたが、既に出て行ったあとだという。紹介料に大金を積んだ西豪寺エレナ(片瀬那奈)を軽くあしらったあと、なおも食い下がるアカネに、悦子は優れた伊勢海老料理を饗すれば逢わせる、という条件を提示する。エレナも同様の条件を要求し、かくてまたしてもエレナとの対決に発展する――

 ほら心太との関係を変化させたら雰囲気まで変わってしまった。個人的に序盤の流れは悪くなかったと思うのですが、しかしこういう方向性にしたかったら最初から中途半端に漫画チックすぎる対決もののカラーを押し出すことをしなきゃ良かったのに。観ていて困惑するだけですよ。

 そして中身はわりあいマシになっても、中盤はドラマとしてどうしようもなく地味。方向転換を図った結果、別のベクトルで駄目になっていっただけという気が。そもそもこういう感じでアカネの可愛さを強調したかったのなら、もっと男勝りであったり鉄火であったりする側面を序盤でちゃんと作りあげていかねばならないのに、ほったらかしたままにしていたから、そのツケで不自然さだけが際立ってしまっている。そして告白のシーンで流れる音楽の陳腐で話に釣り合わないことときたら。要するにこれのスタッフ、揃いも揃ってセンスの欠片もないんだろうなー。

 で、今回はたぶんこのスタッフに出来る意外性演出の限界までやって終了。しかし、悪い意味でこれしか出来ないだろうな、と予測していた展開なのでこっちにはぜんぜん意外ではなく、そのくせ伏線も何もないので、ただ釈然としないだけ。ここまでしっちゃかめっちゃかにした尻ぬぐいをどうするのかには興味が湧きましたが、話が面白いから、というのとは理由が違う。黒金絡みの流れもお座なりにされているし、いよいよどうしようもないぞこれ。

 それにしても車の外まで聞こえるなんて随分大きなお腹の音だ。

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