『地獄少女（実写版）』第四話　逢魔の砌

『ケンイチ』と時間が被っていたので観ていなかったのですが、今回うまくずれてくれたので初めて頭から鑑賞。タレントのスキャンダルを本人に高額で売却して生計を立てているフリーライターの柴田一。かつての同僚に頼まれ政治家が絡んでいると見られる事故を追うが、その途中、女性タレントが忽然と姿を消すのを目にする……

　人がたまたま見たときに柴田初登場と思しいエピソードが。前回の終盤あたりをちらっと見たときに既につぐみが顔を見せていたようなので（小学生にはいまいち見えないんだが）、最初から伏線は張っていたようですが。この点に限らず、アニメ版よりも細かく三藁が顔を覗かせていたりと、構成に凝った印象があります。

　しかしやっぱり動機の設定とか周囲の動きとかが不自然なのだなー。基本的なプロットはアニメ版のまま再考していないので、無理はあらかた残ってしまっている。そのうえでロケーションがいかにも低予算ドラマらしく手近で済まされているので、場面の拡がりもない。もともと深夜ドラマですから観るほうもそう期待していないでしょうけれど、これは原作アニメを知っている人間がその再現ぶりを愛でる作品という趣です。閻魔あい役の岩田さゆりは……まあ、当人を責めるのはどう考えても酷なので脇に置きましょう。その代わり三藁の再現性が素晴らしいので、アニメ版が色々な意味で好きな人はいちど観るのも一興。何せ劇伴もアニメと一緒なので、雰囲気はそのまんまだ！

　……どうでもいいことですが、柴田が朝食の場面で、つぐみのコップに牛乳を注ぎながら「乳がでかくなる」と言っているのを観て「えー」と思いました。いや、アニメ版ならその台詞も間違いじゃないんですが、実写版の配役でそれ言われても……。