東北から南に向かって立て続けに、人間と親しくする妖怪たちが氷づけにされる事件が相次いだ。犯人は雪女――中には人間と婚礼に至るものまでいる種族であるはずが、何故? やがて魔の手は猫娘にも及び、彼女を庇った鬼太郎もまた犠牲に。息子を救うため、目玉おやじは地獄を訪れる……
今回も作画のレベルは高め。敵ゲストである雪女もさることながら、狩られる役回りの代表として描かれる座敷童にやたら力が入っていた気がします。……ただ、民話の例からすると、座敷童は真ん中の子供ではなくまわりを歩いている中に加わっているべきじゃなかろーか。
ただ、お話としては全般に如何なものか、という出来。前回・今回と二連続で妖怪世界のみでの展開であり、流れが安易なのが気になります。こと、このところ鬼太郎がやたら敵の攻撃であっさりと行動不能に陥り、仲間たちに救われるというのがパターン化しているのはちょっといただけない。協力し合って勝利を得る、というのは子供を対象に加えたアニメとして正しいのですけれど、そこで主人公が行動不能になるのを通例にしてしまうのはいけないでしょう。一緒になって試行錯誤するとか、趣向を凝らさないと。
よりによって遊園地の警備員なんていうバイトをしている猫娘の姿とか、地獄で微妙に乾き加減の一反もめんとか、描写のうえでの細工が随所に認められるのはいいんですが、本筋が少々安易に流れがちであるのは不安材料。次回は、伝統的な鬼太郎のライヴァルが本格的に登場するようなので、その辺をもうちょっと考慮した内容になっていることを願うばかり。
しかし猫娘、どうせ働くならアトラクションの案内役とかにしといたほうがいいんじゃなかろうか。話の都合上、閉園後まで残っている仕事でないと拙かったのは解るんですけど。
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