『もっけ』第1話 ミコシ

 檜原静流は見えざるものが見えてしまう、その妹の瑞生は見えざるものに取り憑かれてしまう、厄介な体質の持ち主である。その力との付き合い方を知らないふたりは親元を離れ、裏で拝み屋もしている祖父に指導を受けながら暮らしている。ある日、野原で七草を探していた瑞生が“ミコシ”と呼ばれる妖怪に触れ、体調を悪くしてしまう……

 ……うーん、何かずれている。

 まず、絵。最初に公表されたデザインを見たとき、瞳の焦点が狂っているのが気に掛かり、しかし動画になったら改善されるでしょう、という某氏のコメントに納得したのですが、実際の絵も微妙にずれている。えー。

 始まる前に原作を読み返すことをしなかったので、記憶が薄いのですが、第1話ってこんなに緩い話だったでしょうか。瑞生は原作より妙に幼く女の子っぽすぎますし、肝心の話も原作の「常に傍にある怪異と付き合っていく」という感覚が乏しい。単純に妖怪を退ける話になっちゃってるやん。

 仮に原作通りだったとしても、次第に顕著となっていったそういう性質を脚色の段階でちゃんと消化して最初に提示しないのでは、原作を持っている意味がないと思うんですが。第1話だから派手な趣向を選んだにしても、もっと考えないといけません。

 今のところ、妖怪という素材を用いた田園讃歌といった趣で、原作から大事な芯を抜いてしまった腑抜けた作品という印象です。……どーもこの時間帯とは相性が悪いので厭な予感はしていたのですが、現時点では的中しそうな気が。まあ、来週はエピソード的にはもうちょっとましになりそうではあるので、とりあえずは様子見です。仮に駄目だとしても原作が好きな作品はそう簡単に切れない、というのは『ケンイチ』に一年間付き合ってしまったので実証済だし。

コメント

  1. 冬野 より:

    藍蘭島のときはメタメタなキャラデザ絵が公開されて本スレではお通夜になるも、本編が始まるとすっかり別物で祭りになったものですが。

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