『Dr.HOUSE Season2』第20話 恐れる医師 前編

 犯人を追跡中の警官が突如挙動不審となり、怯えた容疑者に銃撃されてハウス医師たちの病院に担ぎ込まれた。患者の自宅をチェックしたフォアマン医師はマリファナを発見、それが原因だと判断するが、ハウス医師は警察署でレジオネラ菌の痕跡を発見、そちらの治療を優先させる。だが、次には視力を喪うという症状が出て、ふたたびハウス医師たちは五里霧中に陥る。そのうえ、フォアマン医師の挙動までが、負傷直前の警官のようにおかしくなる――

 昨年末まで日本版のエンディングで使われていた、警官が銃弾を浴びるシーンがようやく登場して、やっと溜飲が下りた気分です。そうか、こういう風に使われていたのか。

 たしかこのシリーズ初の、本格的な前後篇です。故にと言うか、満を持して、ハウス医師が感染症の専門家であり、特定不能の病と立ち向かう立場だからこそ遭遇する危険と恐怖を描いた話になってます。そこでハウス医師本人ではなく、彼と最も対立している部下フォアマン医師が患者になっているのがまた絶妙。

 とは言え、フォアマン医師が隔離病室に閉じ込められているだけではハウスのいいようにされてしまうので、どうもそのために、フォアマン医師とキャメロン医師との確執を積み上げていったような節があります。どこか本質的にハウス医師と似たところのあるフォアマン医師ですから、仮に確執がなかったとしても、別の形でキャメロン医師、或いはチェイス医師を利用していたでしょうが、その分だけドラマに奥行きが出ているのは間違いない。

 前後篇ですので、この回で病原が特定されることはなく、死の恐怖を明確にしたところで“To Be Continued…”となってしまいました。まあ、現行シリーズでもフォアマン医師が登場している、という事実から彼が助かることだけは解っているので、その意味では心配していないんですが、いったいどういう結末を迎えるのやら。

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