西部劇の大定番。[午前十時の映画祭(53)]

 何だかんだでまた駆け込みになってしまいました。午前十時の映画祭《青の50本》今週の作品を鑑賞するべく、自転車にて六本木へ。相変わらずの強烈な陽気ですが、しかしこういう風に連日自転車で出かけていると、今日あたりは比較的過ごしやすい、と断言できる。汗は掻きますが、到着してもそんなに疲れてませんでしたから。

《青の50本》今週の作品は、ラストシーンがあまりにも有名な、数多の西部劇の中でも特に知名度の高い1本『シェーン』(パラマウント配給)

 例によって、これだけ有名な作品なのに私は初見です。ゆえに、ラストシーンのある仕掛けに注目して鑑賞していたのですが……いや、もうそれどころではなかった。抑制の利いた語り口で観る者に解釈させながら、表現に一切無駄がない。基本的にすごく狭い範囲で繰り広げられているドラマなのですが、心理描写が緻密で、なおかつ大自然の美しさをうまく盛り込むことで広がりを感じさせる。問題のラストシーンにしても、その前の段階からやり取りが素晴らしく、順に辿ったあとだと、どうしてあれほど愛されているのか痛感できます。パーツはオーソドックスでも、料理の腕があればこれほど絶品に仕上がる、という最良の手本。いい映画でした。

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