毎週恒例の、午前十時の映画祭《青の50本》鑑賞のために、六本木へ。ほんとーは色々ついでに用足しもしたかったのですが、必要な調べ物が満足に出来なかったので、映画と、もうひとつの用を済ませるだけにしました――陽気が秋めくと共に、空模様も不安定になってきたので、自転車でのお出かけには気を遣うことが増えるのです。
今週の作品は、サスペンスの名手ブライアン・デ・パルマ初期の傑作であり、スティーヴン・キング原作の映画が多数製作されるきっかけともなった作品『キャリー』(日本ユナイテッド・アーティスツ配給)。
これは何というか、女性というジェンダーの抱えていた歪みを凝縮したような話に映りました。女性の裸や生足をやたらと見せる序盤の映像、女同士の友情や同級生に対する嫌悪感の表現、更にはキャリーを束縛する母親の振る舞いなど、その随所に“女性”の象徴的なモチーフが組み込まれている。救いのないホラーとして秀逸なのは無論、文芸的に読み解いても深い1本。こういうのは大好き。
鑑賞後はいつもの通りうどん屋――には立ち寄らず、浜松町まで足を伸ばして、大つけ麺博2011に3度目の訪問をしてきました。というのも、どーしても食べてみたい1品があったのです。
それがこれ→、宮城から出店した“五福星”*1のつけ麺です。……そう、ご想像の通り、料理の内容よりも名前に惹かれてしまったのです。今年ずっとジャッキー・チェンの映画を順繰りに鑑賞してきた者としては、食べてみずにはいられない。
そんなふうに、ぶっちゃけた話、ネタのつもりで食べたのですが、これが予想外に美味しかった。麺の印象はラーメンというより蕎麦に近く、スープは桜エビをたくさん入れたうえに、料理を提供する直前に目の前でタバスコを垂らしたもの。かなりびっくりしましたが、食べてみると、少し印象は違いますが確かにラーメン。思ったほど辛くなく、しかし桜エビの風味がかなり効いていて、香ばしくも後味は爽やか。麺の歯応えや、大量に添えられた刻み海苔との相性も良く、麺に載せられた豚肉もスープとのバランスがいい。時間と腹具合が許すのなら、もう1杯食べてもいい、と思ったほどでした。……けっこう本気で、期間中にもう1回食べに行ってもいいかも、と考えはじめてます。
ちなみに、店名が映画の『五福星』から取っているのか否かは……確認するの忘れてました。
*1:“ごふくせい”ではなく、“うーふーしん”と読むようです。
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