レンタルDVD鑑賞日記その269。

 クリント・イーストウッド1984年の出演作は、監督リチャード・ベンジャミン、『ロンゲスト・ヤード』のバート・レイノルズ共演による、20世紀前半のカンザスシティを舞台にした……軽ハードボイルド、と言ったらいいのか。

 どういう映画なのか言及に困るくらいで、悪い意味で照準が定まっていない印象。反目しあいながら暗黒街に立ち向かう探偵と刑事、というとハードボイルド風で、序盤はけっこう深刻なんですが、やっていることは笑いに繋がらないコミカルなものが多い。終盤の趣向はちょこちょこ笑えるんですけど、そこまで持っていくのがちょっと長い。方向性が定まっていなければ、俳優の良さも充分発揮出来ず、中途半端に終わってしまった作品、と感じました。昔の量産型娯楽映画の雰囲気、みたいなところは好きなんですが、出来は良くない。

 次のイーストウッド渉猟は原点回帰である西部劇『ペイルライダー』。最初の頂点『許されざる者』まであと7本。だいぶ終わりが見えてきました。

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